ブッシュ米大統領、米海軍士官学校でイラク戦略を演説

2005年12月02日 11時49分
 【大紀元日本12月2日】ブッシュ米大統領は30日、メリーランド州アナポリスの米海軍士官学校でイラク戦略について演説した。同大統領は、「イラク治安部隊は国内暴徒に対して主導的な役割を取りつつある」と述べたものの、「早急に駐留米軍を引き上げることは大きな間違いであり、撤退のタイムテーブルという意見には反対」とした。同大統領がイラク戦略を明示したのは、世論の中で対イラク政策に疑問の声が高まってきたからであると見られている。VOAが30日伝えた。

 同大統領は演説の中でイラク治安部隊の成長を評価し、イラク駐留米軍の役割が変化したとの認識を示した。「われわれの目標は忍耐と時間をかけてイラク治安部隊を訓練することである」、「イラク治安部隊とわれわれ米軍の敵は共通であり、それらをイラク国内で完全に駆逐したとき、われわれもここ米国内で安全となる」、「イラク治安部隊が国内統制の領域を拡大すれば、同盟軍はザルカウィ氏一味の掃討に傾注できる」と述べた。

 ブッシュ大統領は米軍撤退のタイムテーブルについて否定する演説を行ったが、米国議会の政治的風潮は必ずしも芳しくなく、イラク前線指揮官の意見も傾聴しなくてはならず、重要な政治課題となっている。イラク駐留米軍指揮官のジョージ・カセイ大将は、「駐留米軍には撤退期限はなく、部隊の増減はその即応状態による」、「私は月一回、イラク治安部隊及び同盟軍幕僚と会議を行っている。イラク治安部隊、イラク軍、イラク警察を評価しており、ここ一ヶ月間では安定した成長を見ている」と述べた。

 しかしながら、米国議会内には依然として懐疑論が根強い。2004年にブッシュ氏と大統領選を争ったマサチューセッツ州選出のジョン・ケリー上院議員は、「イラク駐留米軍は暴徒に生活の糧を与える存在になっている。即刻撤退すべきだ」としている。この議論は、タカ派の元海兵隊員、ジョン・マーサ下院議員が軍事小委員会で米軍のイラク完全撤退を唱えてから一気に高まった。イラク問題は米国議会内で最優先の議題になりつつあり、大統領の持論に疑問を投げ掛けようとしている。 

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