愛知県日進市:墨彩画同好会第3回「しょう展」、好評を博す

2006年04月07日 08時19分
 【大紀元日本4月7日】平成18年3月22日(水)~4月3日(月)の間に、『墨彩画同好会第3回「しょう展」』が愛知県日進市の愛知トヨタ・ギャラリー・ツインカムで開かれ、水墨画家の城紗世子(Sayoko Jyo)さんと城さんが主宰する水墨画教室の学生たち18人の力作34点が展示され、好評を博した。

 画家の城さんは1937年4月1日岡山県の生れで、69歳になったばかり。現在、愛知県日進市に在住。城さんは1969年、服部一三水墨画塾に入門し水墨画の勉強を始め、1978年には日本画塾に入門し、日本画の勉強も始めた。そのほか、洋画も少し勉強した。今回、城さんは「鳥たち」、「セピア色の時 竣」と「セピア色の時 爽」3点を出展した。

 水墨画はもともと中国から日本に伝えられたものなので、城さんは水墨画を書く時、使用する絵の具は同じであるが、日本の顔彩も入れている。日本風土の中での水墨画となっており、今回の作品にも反映されている。「鳥たち」は城さんの家の近くの風景で、「セピア色の時 竣」と「セピア色の時 爽」は明治村でのスケッチ。

 城さんは20代から水墨絵を書き始め、途中、子育てのこともあったが、「細く長くやってきました」と言ってくれた。1979年、城さんは「青枢展」で受賞し、会員となった。1985年、A.J.A.C.展会員、1991年、A.J.A.C.展企画作家賞を受賞し、翌年の1992年、上野の森美術館で行なわれた「日本の自然を描く展」で優秀賞を受賞した。1986年から、何回も地元で個展や展示会なども行なっている。

 城さんは日本国内だけではなく、海外にもいろいろな画の展示会に出展したこともある。1980年、中国、ハワイ、ハクビ展、スペインビエンナーレ展に参加し、1989年9月9日~14日の間に、ニューヨークで「オープンハウスギャラリー個展」を開き、現地で好評を博し、現地の英字新聞で高く評価された。

 「そこに出品されたコラージューには2人の等身大の女性が手織りの織物により巧みに表現されている。・・・」

 「城さんは日本文化では女性が感情を表すことは否定されてきたため、女性の内面は身体のしぐさによって表現しなければならない、と考えているのだ。作品の女性は皆、異なるポーズをとり、肉体的にも精神的にも個性を放っている。」

 「城さよこは女性の地位向上を望んでいるが、女性解放活動を志向するものではない。女性が自尊心に満ちていた前時代の文化に思いをはせ、活動領域と個性の確立において自由でありたいと願っている。」 

 50代に入ってから、中国の大連と北京へ留学した経験もある。「中国の本場の水墨画がどういうものか」を知りたくて、中国へ水墨画を習いに行った。大連に留学した時、中国語を勉強しながら、水墨画も習っていた。その後、北京にある中央美術学院大学へ行き、3人の有名な水墨画の先生に教えを受けた。陳平先生もその1人であった。

 日本の水墨画と中国の水墨画の区別について、城さんは次のように述べた。

 「広い国土から生まれた大陸的なおおらかさのある中国と国土も狭く、四季がはっきり分かれて水や緑の多い風土の違いが少しだけ表現の違いになっているかも知れないが、水墨画はもともと中国から伝わって来たものなので、私は特に違いを感じない。

 現代中国の水墨画も変化が激しく又日本でも同じことが言えるため、それ程の違いを感じない。」

 日本には中国のような険しい、石だらけの山がなかなか見られないので、中国の水墨画のような迫力のある作品も少ないと言える。山なら、確かに緩やかな山の方が多いようである。このことは日本の画家たちの作品からも反映されている。

 城さんは普段画を書くこと以外に、他の趣味も多く持っている。本を読むこと。また、現在、年に1回知り合いの人たちと一緒に「えん」という発音の題名で個性的な同人誌を出している。例えば、『縁』、『円』・・・

 城さんは心がとても優しい人である。先日、NHKテレビで「大地の子を育てて」という特殊番組を見て、城さんは「あまりにも悲しい現実に涙した」。すると、今年の3月2日に、『中日新聞』の「発言」の欄に投書し、載せてもらった。その投書の中に、城さんは次のように書いてある。「あの時代に、他人の、しかも敵国の子どもを育てた勇気と心の広さを持った養父母たちへの恩を私たちは忘れてはならない。あの養父母たちがこの先、安心して過ごせるにはどんな方法があるのだろう」。

 城さんは「この墨彩画展が終わってから、水墨画教室の学生たちと一緒に中国の養父母たちのために何かしたい、そのことが既に動き始めています。私は自分一人でも出来ることを考えていましたので、勇気がわいて来ました」と語った。

 更に、城さんは次のことを強調した。「いま、日中関係で上の方がギクシャクで、私たちはやはり民間レベルで長く友好交流をしたい、その架け橋となりたい。」

 この「しょう展」に出品した学生たちは、30歳代から80歳代まで個性的なメンバーで、大体2年~4年位習っており、それぞれが思いをこめて作品を描いたという。今回の作品には、花や動物、風景などさまざまだが、やはり花が一番多かった。日常生活の中で、自然で感知したものを学生たちは自分の作品にしたのが目立っていた。榊山加知子さんは、自分で栽培していた葱を描いた。その作品自体が素朴優雅で、無造作なイメージを見学者に強く感じさせてくれた。

城さんとその作品

墨彩画「時計草」

 小野豊子さんと服部明さんの2人は会員最高齢の80歳で、それぞれ「伊勢えび」と「鶯と梅」を描いた。記者が年齢を聞いて驚くほど、素晴らしい出来栄えの作品。

 
同好会メンバーの作品

現在、城さんは愛知県日進市民会館3階の工芸室で第2と第4土曜日午後2時から同4時に、水墨画講座を開いている。

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