黄砂に覆われる北京、砂漠化による損失は甚大

2006年04月21日 07時43分
 【大紀元日本4月21日】中国の北部は16~17日にかけて、ここ6年で最大規模の黄砂が発生、約2億人が影響を受けた。新華社によると、大気に砂が舞い上がって、地面も車も砂埃に覆われていたという。通行者はマスクをしたり、女性たちは彩りのスカーフで顔を被いかぶせたりした。今回は、北京で降った砂塵の総量は30万トンを超すとみられる。

 北京は16日の夜から、モンゴルの気流の影響で、南西部よりの風が吹く込み、中部モンゴル境界の砂嵐が発生したことによったもので、北京環境局は、今春に入って8回目の砂塵現象であるとし、もっとも深刻であると示めした。

 17日の気象衛星観測結果によると、北京、天津、山西省北部、河北省の大部分の地区、山東省北部および勃海地区を及ぶ広範囲の砂塵現象が発生した。今回の砂塵は内モンゴルの西部および中部、甘粛省の部分地区、寧夏地区の局部が影響を受けたという。

 北京市環境保護局は、今回の砂塵の特徴は大粒の砂であるとし、これまでの砂塵に比べ、鼻などへ吸い込めるようなものではないため、市民は砂が空から降ってきたと感じると分析した。

 中国気象部門は、黄砂は18日の夕方あたりに北京を離れるが、先の3日間は、華北、東北地区および黄淮地区等では強い風が予想され、気温が低くなると予報している。また、内モンゴル東部、東北地区では雨や雪が予想される。

 
黄砂に覆われる北京(China Photos/Getty Images)




黄砂に覆われる北京(China Photos/Getty Images)

中央社によると、「中国の砂漠および砂漠化」報告で、近年中国の生態環境および環境汚染による経済損失は約GDPの14%を占めるとし、その内、土地の砂漠化では、毎年約47億人民元(4兆5120億円)の経済損失を蒙るという。

 上海「第一財経日報」紙は、「中国砂漠化793項目プロジェクト」の最新研究報告を引用し、中国GDPの14%で計算した場合、1994年中国生態破壊による経済損失は4201億6000万人民元(403兆3536億円)で、2000年には7000億人民元(約672兆円)に上ったという。

 しかし、上述数字は中国の生態破壊による直接および間接的な経済損失であり、基因、生物の種の絶滅等潜在的な経済損失は含んでいないという。国連環境計画署は、含まれていない部分の損失は、生態破壊による直接的な経済損失より2~10倍大きいであると指摘した。

 中国の環境問題が絶えない原因の一つは、環境に対する認識および一定の科学水準に達していない他に、則る法律がないことが欠陥である。報告によると、米国など西側諸国はすでに、重大経済の政策に関連する環境審議を制度化したが、中国は未だに総合的な政策に関連する法律は定めていないという。

 実際、中国は土砂の流失および砂漠化に関する法律は、「水利、土壌の保持に関する法律」および「砂の防止および整備」のみで、その他土壌退化の予防に関する法律は、「環境保護法」、「森林法」、「農業法」、「鉱物資源法」および「土地管理法」等に散在している。また、生態環境建設および土地退化の予防に、科学的な計画に欠けていることが、砂漠化におけるもう一つの制度上の欠陥であると指摘されている。

 報告によると、砂漠化問題を処理する前に、まずは水源を処理すること先に考慮すべきであると指摘した。中国でもっとも砂漠化が集中している北西地区では、水不足が非常に深刻であるという。また、中国西部地区における経済用林地および生態建設用林地の異なる目標によって、経済用林地の水および土壌の経済効果は生態建設用林地の30%未満であるという。

 中国西部地区における生態悪化および経済の後退は、生態系の構造が崩れ、本来もたらすべき効果が低下し、不均衡の結果をもたらしたという。「中国砂漠化973項目プロジェクト」首席・王濤氏は、砂を治めるには経験および教訓を汲み取り、自然規律を遵守し、科学的管理構想および形式を確立すべきであると主張した。

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