中共、海外華人社会に影響

2005年09月21日 07時00分
 【大紀元日本9月21日】元中国外交官の陳用林氏は7月10日シドニーでの華人との座談会の席上、中共が海外の華人社会に触手を伸ばし、暗黙のうちにその恐怖を植えつけている事実を初めて明らかにした。同氏によると、中共のこのような考え方は、オーストラリアに対する「懐柔篭絡」戦略と一致していると、次のように語った。

 中共は海外で台湾問題を主要なカードにし、「一つの中国」という旗印の下で民族主義を煽動しています。この問題を利用してオーストラリアの華人社会に圧力をかけ「支持するか、反対するか」で分裂を起こしています。ここの華人はオーストラリアの国籍を取得していますが、このようにして中国の問題に巻き込まれています。

 中共の駐シドニー総領事館は、毎年のように華人である市議員、州議員、弁護士等の有力者を国慶節などの際に、中国本土に招待しています。無料で接待し、経済的な利権を握らせることにより、政治的な癒着を形成しています。

 今年の五月に呉邦国がシドニーを訪問した際には、総領事館は200人の華人を動員して飛行場で歓迎しました。これらの華人は中国に友好的な人々だったのですが、暗殺を心配した当局は、一人一人の身体検査を実施しました。これらのことは、オーストラリアの理念とは全く違うものです。これと前後して中国の指導者数人がシドニーを訪問した際には、中共はオーストラリア政府に「見えないように、聞こえないように」と要求しました。中国民主派や法輪功学習者が横断幕を掲げ、声をあげても、それらが見えないようにするのです。これに沿ってオーストラリア政府が飛行場を警備しましたが、これは同政府が妥協した表れです。

 この他に中共は、オーストラリア華人団体協会、オーストラリア中国和平統一推進協会等の友好団体を形成しています。建前は「華僑団体の統一と和平」ですが、実質上は総領事館が海外華人社会に食い込む道具なのです。

 中国国内では、人民に対して愚民政策が実行され、新聞は厳格に検査されています。従って海外の大使館が部外に態度を表明する際にも、同じ意見となり一字として違いがありません。私がシドニーで亡命してから一ヶ月になりますが、中国系のメディアには少なからぬ偏見が見られます。その原因は、中国系メディアの規模が小さいために、中共の経済的利益に容易に誘惑されてしまうことにあります。

 中共が中国系メディアに食い込む手段として、直接的な資金援助、広告の買収、紙面の買収、放送時間の買収等があります。ある中国系の新聞と中国系の放送局は、その経費を直接中共から受け取っており、完全にその支配下に置かれています。このように、メディアが公正の原則に違背するのは、自ら読者との関係を断ち、人民と絶交する行為です。

 中共は、文化交流を利用して党の意識形態である「洗脳」文化を輸出しています。少なからぬ中国系の交流団体と文化団体が、中共から外貨を握らされ、この担い手になっています。

 去る10月4日に、中国人民解放軍歌劇団が行った公演は、軍隊を象徴的に表現し、「64天安門事件」の汚点を消す狙いがありました。今年の7月17日に中共が主催した「抗日終戦60周年」と銘打った音楽会は、中共の暴力文化を宣揚するものでした。

 中共の影響により、目下オーストラリアの華人団体は、往々にして意見の異なる人々を排除しがちです。かつてある中国人作家が総領事館の活動に誘われたのですが、「民主化運動」と「法輪功」について文章を書き、中共の罪を告発しました。この種の気骨ある人々は当局から冷遇されています。

 もし良心があるなら、国内同胞の一部が迫害されている事実について思いを馳せる必要があります。中共の党文化は半世紀以上も続き、我々の細胞一つ一つにまで染み付いているため、その影響から抜け出すことは容易ではありませんが、全力を尽くして中共から脱却しなくてなりません。

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