【ロイターカンヌ(フランス)5月24日】ロックミュージックときらびやかな美術で演出されたソフィア・コッポラ監督(35)の映画「マリー・アントワネット(原題)」がカンヌ国際映画祭で上映された。しかし、反応は芳しいものばかりではなかったようだ。
映画は、フランス国民が飢餓に陥ったときにも無慈悲な態度をとったとされる通説に異を唱えた、2002年出版の伝記(アントニア・フレーザー著)が基になっている。作品中では、マリー・アントワネットがパリの舞踏会で、現代の若者のようにダンスミュージックで踊るシーンも登場する。
主演は米人気女優のキルスティン・ダンスト。オーストリアから14歳でフランス皇太子に嫁いだ愛想のよい世間知らずの少女が、宮廷内の息詰まるような抑圧に戸惑う姿を演じる。
コッポラ監督は座談会で、マスコミ向けの上映会でブーイングが出たことに対し、こういった否定的な見方をしているのはもっぱら地元の評論や新聞記者のものだと述べ「フランスでマリー・アントワネットの映画を見せているのよ。仕方ないわ」と反論。
また記者会見では「よく悪くも反応があるのはいいこと。可もなく不可もないものより、好き嫌いが極端に分かれた評論のほうがいいと思う」と語った。
これまでのオンラインでの評価も、賛否両論となっている。
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