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NTTの資本分離盛り込む=通信・放送懇の最終報告書

竹中平蔵総務相の「通信・放送の在り方に関する懇談会」(座長・松原聡東洋大学教授)は6日の会合で最終報告書をまとめ、2010年をめどにNTT<9432.T>の持ち株会社を廃止し、資本分離を進めるとの文言を盛り込んだ。ただ、NHK改革に対して使ったような「すべき」という強い表現はもちいず、踏み込んだ提言にはならなかった。

 最終報告書は、NTTの経営改革について「2010年に
6月6日、竹中平蔵総務相(写真)の「通信・放送の在り方に関する懇談会」、最終報告書に2010年めどにNTTの資本分離を検討する文言含める。1月撮影(2006年 ロイター/Sebastian Derungs)
は、通信関係法制の抜本的な見直しを行い、NTT東西の業務範囲規制の撤廃、持ち株会社の廃止・資本分離等を一体として進めることを念頭に所要の措置を講じる」とした。NHKのスリム化など他の議題に対して「すべき」という明確な言葉を使ったのに比べると、あいまいな表現にとどまった。

 懇談会終了後に会見した松原座長は「この部分だけ『念頭に』という言葉にして、『すべき』としなかった」と語った。その理由について松原座長は「(2010年までに)情勢がいろいろと変わったり、技術的動向も変わって不透明な部分が多い」としたものの、「(報告書で提言した)政策を政府・与党に強制するわけではない」とも述べた。NTT改革をめぐっては、自民党の意見と食い違っている。

 一方、NHK改革について報告書は、現行の8チャンネルは多すぎるとして、5チャンネルに削減するよう提言。具体的な削減対象は、衛星放送1チャンネル、FMラジオ放送、2011年に停波する衛星ハイビジョン放送とした。

 最終報告書を受け、竹中総務相は自民党との調整に入る。7月初めに政府・与党がまとめる「骨太の方針」に今回の提言を盛り込みたい意向だが、NTT改革については自民党案と相容れない部分があり、難航が予想される。会見した竹中総務相は「いろいろ知恵を出して一致を見出していきたい」と述べた。

 
[ロイター6月6日=東京]
 

 (06/06/07 09:30)