流行語で読み取る激変の中国(54)

【大紀元日本10月6日】官僚本位の価値観が普遍的な中国で、誰もが憧れる職業のひとつが公務員。中国の公務員の人数は人口比で世界最多だが、この職務を全うすることはそれほど容易なことではない。なぜなら、仕事や業績より人間関係が優先され、とりわけ上司たちの心を読むことが何よりも重要な課題とされているからだ。

指導者たちは往々にして「たてまえ」しか話さず、本音は出さないのが常。そのため、部下は指導者たちの意思を汲み取り、速やかにかつ上手に対応することが必須である。その能力のいかんによって、当然ながら昇進や免職などの運命が決まってくるのである。

今回は、指導者の「隠語」を解読する一般の公務員必読の順口流を紹介する。

領導的邏輯(指導者のロジック)
  
○領導説譲你看着辦,不是不譲你辦,而是譲你抓緊辦。
(指導者が見計らってやれと言うのは、君にやらせないのではなく、切り詰めてやってくれということだ)
○領導説再想想,不是他没想好,而是要你別再想了。
(指導者がもっと勘考してみると言うのは、彼が熟慮していないのではなく、君に他の案を断念させるということだ)
○領導征求你的意見,不是真的広開言路,而是在尋求同謀。
(指導者が君に意見を聞くのは、言論の自由の道を開いたのではなく、共謀者を求めているということなのだ)
○領導找你喫飯,不是譲你品評美食,而是譲你去買単。
(指導者が君を食事に誘うのは、君をご馳走し美食を評してもらうのではなく、君に支払わせるということだ)
○領導表揚你,不是因為你真幹的好,而是在籠絡人心。
(指導者が君を褒め称えるのは、君が本当によくやったのではなく、人心を丸めこむことだ)
○領導批評你,不是你真的有什麼過錯,而是提醒你別站錯隊伍。(※)
(指導者が君を叱るのは、君に真に過失があったのではなく、君の立場を注意しているということだ) 

(※)「站隊」とは、隊列に加わること。本文では、ある立場に立つことを指す。「別站錯隊伍」とは、派閥が多い中で、立場を間違えないように注意すること。