ネパールの首都カトマンズで毛派主義者の大規模デモ

2006年06月03日 16時01分
 【大紀元日本6月3日】ネパールの首都カトマンズで2日、反政府組織ネパール共産党「毛沢東主義派」が約20万人集結、市内をデモ行進した。デモ隊は、ネパール共産党・プラチャンド書記長や共産主義の標語をあしらった横断幕を掲げながら、「ギャネンドラ王政の打倒」「共和制の創設」を声高に訴えた。BBCが伝えた。

 ネパールではこの4月、数週間に及ぶ猛烈な民主化デモにより、ギャネンドラ国王が14ヶ月に及んだ王政中央集権を放棄、5月18日にはネパール議会は国王のほぼ全権を剥奪することで満場一致、現地報道によると議会が最高権限を掌握し、ネパール政府軍の指揮統制権は政府に移譲された。

 主要政党7党から成立したネパール新政府は5月26日深夜、毛派主義派の代表団と会談、武力闘争の放棄、デモ集会の整斉実施、新憲法の改正、拘束中の毛派主義者活動家の解放等、25項目で合意、新政府はコイララ首相とプラチャンド書記長との頂上会談に向け実現努力をしているという。

 連立新政権のオリ副首相は5月11日、2007年11月までに新憲法を制定する方針を表明したが、共和制実現の国内総選挙と憲法改正には毛派との間に温度差がある。武装闘争により意見を主張してきた毛派は「王制の廃止」を要求しているが、政府側は廃止まで求めておらず、その出身階層も政府側がヒンズー教徒の富裕層に対し、毛派は社会的に恵まれない底辺が中心という事情も複雑。

 政府軍と毛沢東主義派との闘争では、これまでの10年で約13000人が死亡しており、武装解除も含め政府側が毛派との社会格差と相違点をうまく処理できない場合、反政府武装闘争に逆戻りする現象もあり、ネパールの政局は慎重な正念場を迎えるものとみられる。

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