米科学者の画期的発明、思惟でコンピューターを制御

2006年06月26日 09時11分
 【大紀元日本6月26日】パリで行われた欧州研究および創造の展示会でこのほど、24対の電極付き帽子をつけた米科学者ピーター・ブラーナ氏は、目を介して意思をノートパソコンへ伝達し、巨大スクリーンに自分の思っている「B-O-N-J-O-U-R」を書き出した。同実演は、会場の科学者らおよび来場者を驚かせた。

 ブラーナ氏と同僚は、米国ニューヨーク州政府の助成金を受けて、人間の脳とコンピューターとの境界面( Brain Computer Interface, BCI )における研究で、科学幻想における「精神制御物質」を現実に導いた結果は、人々を驚愕させた。同技術は、人間の脳の情報を文字化し、電子インパルスの形で電極へ送る指令を伝達する仕組みであるという。

 研究員のセラサ・セーラース氏は、「筋肉または神経を頼らず、「BCI」は全身不随の患者が言葉或いは動作でコミュニケーションおよび制御の目的を達成できる」と語った。

 BCIは、世界で特殊な需要を求める者、脳疾病による半身不随患者や体の機能が退化した者および500万人の脊髄神経の病に罹患した患者、1000万人の脳中卒による全身不随患者を含む1億人が受益できる見通しであるという。

 ここ20年間、科学者らは意思を直接に動作に変換させる試みを行ってきた。BCIはこのころ、実験室から全身不随患者の日常生活へと移った。セーラース氏は、思考で字を書くことから、その他のことをこなすようになるのは、時間の問題であるとみている。同技術は、すでにモーター付き車椅子の運転に利用されたという。

 さらに、BCI技術はコンピューター・チャート記録機器(EEG)を利用し、脳波の活動を測定し追跡することによって、大脳の思考の動きを判断するという。

 ブラーナ氏は会場での実演で、「Bonjour」の「B」に思惟を一心に集中したときに、コンピューターの平行光線または垂直光線がアルファベット「B」のキーボートに当てた際、ブラーナ氏の大脳からはより強い信号が発されたことが分かる。コンピューターは15秒で、同氏の大脳がどのアルファベットを考えていることが識別できるという。同システムは使用する頻度が増える度に、効率がよくなるという。

 人体の「閉じ込めた」( Looked in )状態という言葉は、1990年末に、世界有名なパリのファッション雑誌「ELLE」の編集担当者ジェーン・ドミニック・ボビー氏が、半身不随になってから、左目の動きだけで、回想録「潜水鍾と蝶々( The Diving Bell and the Butterfly )」を書き下ろし、こころに響くその著作は世界各国で話題になったが、出版2日後に逝去した。当時、BCI技術があれば、同氏は何の協力がなくても、非常に短時間で同著作を完成できたであろう。
人間の脳とコンピューターとの境界面( Brain Computer Interface, BCI )を研究する3人の米国科学者(Getty Images)



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