150人以上のエコノミストを対象に実施したロイター調査によると、欧州中央銀行(ECB)が8月3日の理事会で、政策金利を0.25%ポイント引き上げ、3.0%とする確率は90%、米連邦準備理事会(FRB)が8月に政策金利を0.25%ポイント引き上げ、5.5%とする確率は60%とみられている。
リーマン・ブラザーズのミシェル・マイヤー氏は、FRBの政策について「(経済)データを踏まえると依然として、利上げの必要がある」と述べた。同氏はFRBがインフレ圧力を抑制するため8月と年末にかけての計2度の追加利上げを年内に実施すると予想している。ただ、先週のバーナンキFRB議長の議会証言については「予想以上にハト派的だった」と指摘した。
バーナンキ議長は今後、数四半期にわたりインフレが緩和するとの見通しを示した。
今回の調査では、FRBが2004年半ばから実施してきた利上げの効果もあり、米経済が急激に鈍化するとみられ、政策金利は5.5%で利上げ局面を終え、来年の第1・四半期には5.25%に引き下げられると予想する声も聞かれた。
アリアンツ・ドレスナーのエコノミストは「FRBの政策金利の水準が高すぎるというのではなく、ただ利上げペースが速すぎた」と語った。
ECBの政策金利については、FRBの政策金利と比べ、これまで緩やかなペースで上昇してきたものの、ユーロ圏経済が堅調であるうえ、インフレ率がECBの目標上限の2.0%を上回っていることから、利上げペースが加速し、2006年末までに政策金利は3.50%となると予想されている。
(ロイター7月25日=ロンドン)
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