中国、台湾、香港の弁護士ら、台湾で人権座談会を開く

2006年07月02日 09時08分
 【大紀元日本7月2日】中国での民主と人権を広める動きが徐々に国際社会の関心をひいている。中国の民主化は、台湾、香港と深く関連しており、両地域は中国の民主問題に強い影響を与えている。中国、香港、台湾の人権弁護士が6月30日台北市で座談会を開き、中国における民主化運動の道のりや未来について意見を交わした。

 中国の人権弁護士・高智晟氏は国際電話で同会合に参加した。高智晟弁護士は、「中共の暴政が崩壊しない限り台湾人民に安全な環境はない。中共の邪悪な本質がこの問題の根源である」と指摘、中国での自由民主の憲法政治の実現に大きな期待を示した。また、その実現のためには「中国人が自覚をもって積極的に行動すること、台湾や香港、国際社会が支持することが必要不可欠」と述べた。

 台湾のベテランジャーナリスト・楊憲宏氏は、ワシントン・ポスト紙が盲人人権活動家・陳光誠氏を大きく報道したことを高く評価し、「陳光誠氏は、訴えることができない人たちに代わって代言している。特に胡錦涛・総書記、温家宝・総理もその『語れない人たち』グループの一員であり、非常に同情すべき」と話した。同氏は中国に企業投資をしている台湾人は二重人格に陥っていると指摘、知り合いの台湾実業家の体験を紹介。同氏の知り合いは「中国では自分の人格を歪曲して言動しなくてはならない。台湾に帰って息抜きでもしなければ、頭がおかしくなりそう」と語ったという。

 北京大学元副教授・焦国標氏は著書「中宣部を討伐せよ」で、中共政権の洗脳機構・宣伝部を痛烈に批判したため免職された。 焦国標氏は、「広東省汕尾地区の農民は、汚職村長を罷免しようとして中共政権の軍隊に武力弾圧された。これに対し、台湾で(身内のスキャンダルが暴かれた)陳水扁・総統を罷免する運動は非暴力と民主的行動の過程の中で行われ、また、幕を下ろした。この二つの事例を比較してみれば人権の格差は一目瞭然だ」と語った。また、「中国国内ではあらゆる団体の人権が踏み躙られている」と指摘、「1989年の『天安門大虐殺』の犠牲者の学生たちや大規模の弾圧が続いている法輪功だけではなく、共産党員自身も中共による洗脳教育の被害者である」と述べた。

 また、「中共政権のインターネット封鎖を突破できる『自由の扉』や『無界』などの専門ソフトは、中国国内の人権活動家などに国際社会と接触、連動する場を提供、外部からの支援や、関心など様々な情報を得ることができる」と強調した。

 昨年カナダに亡命した中国の著名な海事弁護士・郭国汀氏は、「中国での人権弁護士と民主化運動は三つの段階を経過した。第一段階は、1989年の『天安門大虐殺』以降の10年で莫少平・弁護士が代表的な存在。同弁護士は政治犯のための法律弁護が専門だが社会にあまり知られていない。第二段階は2001年から2005年まで、鄭恩寵・弁護士が代表的な存在で、中共の汚職高官と大富豪による官商結託を暴露する闘いを繰り広広げた。同氏はインターネットサイトで知名度が高いが、一匹狼の闘争形態であるため、非常に高い代償を払った。鄭恩寵・弁護士は3年の禁固刑を強いられた(編集者注:郭国汀・弁護士は、鄭恩寵弁護士の弁護を引き受けたため中共に監禁されたが、最後にカナダに亡命した)。第三段階は現在の状況で、高智晟・弁護士が先頭に立っている。中共に迫害されている人権弁護士たちは、社会に良く受け入れられており、お互いに声援し合い、連携し、全世界の中国系の人々から支持を得ている」と分析、「これからの人権弁護士による民主化運動は、必ず実質的な支持を獲得できる第四段階に突入する」と述べ、「人権弁護士の身の安全だけではなく、彼らの経済的な最低保証なども実質的な支援を受けるようになる」と説明した。

 郭国汀・弁護士はこの第四段階の到来を確信しており、その理由について、以下のように説明した。「大紀元の社説シリーズ『九評共産党』は、中国の民衆に中共の本質を深く認識させた。一方、(「真、善、忍」が基盤の)法輪功が全世界80以上の国で伝播されていることは、中国の未来に良好な社会道徳の基盤を確立した。中国での民主人権運動は、台湾や、香港、全世界の華人から広く支持されており、また、国際社会も動き出している。米国下院は今年4月26日、全会一致で議決、中共政権に対し、高智晟・弁護士への脅迫と監視の停止や強制閉鎖された同氏の法律事務所の再開などを要請した。欧州連合も5月以後2度にわたり、中共政権による同弁護士に対する迫害に抗議した。欧州議会のスコット副議長も、高智晟・弁護士と電話会談するなど、同氏の民主化運動を強く支持する意向を示している」。

  最後に、郭国汀・弁護士は台湾社会と政府に対し、中国での人権の監督と法制化について、さらに積極的な役割を果たすよう呼びかけた。

 中国への投資を通して経済や政治被害を受けた台湾企業家が結成した「被害者の会」の理事長、高為邦・教授は、「台湾や、海外の中国系の人々は、中国の人権状況は自分たちと無関係と思う人が多いようだが、それは根底から間違っている」と指摘。さらに、同氏は、「台湾商人が中国での投資で被害を受けたケースは9万件あまりに上り、一件も解決できなかったことを台湾の関連政府機構が公表している」とし、その実例を挙げ、「中共政権による人権迫害はいつかは自分に降りかかってくるかもしれない」と警鐘を鳴らした。

 台湾大学の政治学教授・明居正氏は、多くの台湾人弁護士が中共の圧力を恐れて今回の座談会参加を躊躇したことについて、「中共暴政がすでに台湾に浸透してきた証である」と指摘、「中共に恐怖を感じ、沈黙を続けることは、暴政を助長することになる」述べた。

 
発言する明居正・教授(大紀元)

明居正・教授は発言の中で、「善の力は計り知れないものだ、人間社会に善がなくなると、動物の世界と何の違いもない。中共政権は長い間、中国を統治してきた。その中で、人々はお互い騙しあい、戦いを繰り広げてきた。このままで道徳が再建されなければ、中国社会はもはや人類社会でなくなる。中国の未来の課題は、道徳の蘇生である」と述べた。

 (記者・李大衛、楊加)

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