イラン政府は20日、ウラン濃縮活動は停止しないと表明、国連安全保障理事会の常任理事国(米国、英国、フランス、中国、ロシア)にドイツを加えた6カ国が提示したイランの核開発プログラム断念に向けた包括見返り案の主要な要請に応じない姿勢を示した。
包括見返り案への正式な回答は22日までに提示するとしている。
イラン外務省のアセフィ報道官は20日の記者会見で、「(濃縮活動は)停止しない。問題は交渉で全てを決めるということだったが、ウラン濃縮活動の停止はわれわれの交渉議題にはない」と述べた。
複数の西側の外交官は、交渉開始にはイランが核関連活動を停止することが前提になるとしており、イランがこれに応じなければ西側諸国には包括見返り案の拒否とみなされる公算が大きい。
アセフィ報道官は「包括見返り案には複数の側面があるため、われわれの回答も多角的になるだろう」とも述べ、イランがイエスかノーかの明確な回答を示さない可能性も示唆した。
(ロイター20日=テヘラン)
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