米政府は10日、英国で米国に向かう航空機の爆破計画が発覚したことから、旅客機に対する警戒水準を引き上げるとともに、液体の機内持ち込みを禁じた。
スノー大統領報道官は、爆破計画が米国にとって「直接的な脅威」であり、「米国と英国を深刻に脅かすものだ」という声明を発表した。
米国土安全保障省のチャートフ長官は、捜査が続いており決定的な結論を下すことはできないとしながらも、今回の爆破計画にアルカイダが関与している可能性があると述べた。
同長官は記者会見で「今回の計画は英国が中心だったが、技術的に高度で多数の者が関与しており、国際的なレベルのものだ」と指摘。計画は最終段階に入っていたと述べた。米英では厳重な体制をとっており、米国での航空機利用は安全だとする考えも示した。
チャートフ長官は、米国が英国に航空警察官を派遣し、米国に向かう英国発航空機の爆破を防ぐため安全保障を強化する方針も明らかにした。
米連邦捜査局(FBI)のモラー長官は、爆破計画が米国内で進められたことを示す証拠はないとしている。
ある政府高官によると、ブッシュ大統領は、数日前から捜査について把握しており、定期的に報告をうけているほか、逮捕者が出ていることも認識している。同高官は、英国発の民間航空機に対する警戒水準を最も高い「レッド(シビア)」に引き上げたことについて、英米間で緊密な連携をとったと述べた。
国土安全保障省は、英国発の民間航空機に対する警戒水準を最高水準に引き上げたことは、前例のない措置としている。
同省は、米国内便もしくは英国発以外の全ての米国行き民間航空機に対する警戒水準についても「イエロー(エレべーテッド)」から「オレンジ(ハイ)」に引き上げた。
英警察関係筋が、航空機爆破に「液状化学物質」の使用が計画されていた可能性があることを明らかにしたことから、飲料、ヘアジェル、ローションを含むすべての液体を機内に持ち込むことを禁じた。
カナダも米英と連携し、すべての旅客機についてジェルなどの液体の持ち込みを禁止したほか荷物検査を厳格化し、空港の安全保障を強化した。
米情報機関当局者によると、計画に使用され、機内に持ち込まれる予定だった爆発物は液体、またはゼリー状の精巧なもので、時計、ノート型パソコンあるいは計算機に入れられた乾電池で起爆するとみられている。
国土安全保障省のウェブサイトでは、米国全土に対する警戒水準は引き続き「イエロー」。
米政府関係者は匿名を条件に、米英を結ぶユナイテッド航空、コンチネンタル航空、アメリカン航空の航空機が標的になっていたと述べた。
米国内の空港では、旅行者の長蛇の列ができている。
(ロイター8月10日=ワシントン)
|