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原油が半年ぶりの62ドル割れ=19日の欧米商品市況

 19日の欧米商品先物市場では、米原油先物は半年ぶりに1バレル=62ドルを割り込んだ。オーバーナイトの上昇を受け、トレーダーの間で売り場到来との見方が広がった。

 米メキシコ湾での新たな原油生産開始の遅れや銅の供給めぐる懸念、婚礼シーズンを迎えるインドでの金需要拡大観測といった支援材料はあるものの、世界的な景気減速が商品(コモディティ)需要を冷やすとの懸念に打ち消された。

 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の米原油先物10月限は2.14ドル(3.4%)安の1バレル=61.66ドルで取引を終えた。持ち直しの動きは2日で終わり、19日は3月21日以来の低水準に下げて終了した。これで7月14日に付けた最高値(78.40ドル)からの下落率は21%に達した。

 原油先物は、国際石油資本(メジャー)の英BP(BP.L: 株価, 企業情報, レポート)が新たな技術的問題が発生したため米メキシコ湾サンダーホース油田からの生産開始が当初予定より遅れるとの見通しを18日に示したことを材料に上昇する場面もあった。

 市場ウォッチャーによると、冬場はかなり先であるほか、原油、暖房油の供給はともに潤沢。

 「短期のトレンドは、依然として下落。市場は2日間の戻りを維持できなかった」(BNPパリバ・コモディティ・フューチャーズ)との声が聞かれた。

 COMEX銅先物12月限は、3.90セント安の1ポンド=3.3755ドルで終了。19日発表された8月の米住宅着工件数が前月から6%減少し、2003年4月以来の低水準に落ち込んだことを嫌気した。

 ただロンドン金属取引所(LME)の銅先物3カ月物は1トン=7490ドルと前日から40ドル上昇した。

 LME指定倉庫在庫が3日分を下回ったこと、チリやカナダの主要銅山での労使交渉をめぐる不透明感が下支え要因になる、とアナリストはみている。

COMEX金先物12月限は、9.60ドル(1.6%)安の1オンス=583.20ドル。

 金現物も1オンス=576.70/578.20ドルと、前日終盤のニューヨーク取引の水準(586.20/587.70ドル)から下落した。

 タイで軍部によるクーデターが発生し、戒厳令が発令されたが、安全資産として金が買われる兆しはでなかったという。

 ロイター・ジェフリーズCRB指数は1.66%安の303.04と2005年7月以来の低水準となった。5月11日に記録した最高値(365.45)からは約17%下落したことになる。


[ニューヨーク/ロンドン 19日 ロイター]

 (06/09/20 10:27)  





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