BBC北京駐在記者が見た中国の本質

2006年10月21日 07時13分
 【大紀元日本10月21日】英BBC10月12日付けの報道「中国の新しい富と古い問題」によると、中共は、経済繁栄という表面的な現象の背後で、専制、腐敗、貪欲という本質を隠蔽しており、中国の大部分の民衆や農民の人権は、深刻なまでに踏みにじられているという。

 同記事を書いたルパート・ウィングフィールド・ヘイズ氏は8年間の北京駐在経験を持つベテランのBBC記者。彼の報道は、不正や貧困など、主に中国社会の暗部に焦点を当てており、一部の中国人が「ボルボやBMWを乗り回すようなリッチな生活」をしていることなどは出てこない。中国を訪れる彼の友人やビジネスマンたちは、「報道すべきことは、ここで発生している巨大な変化であり、地方の中国農民の生活じゃない」と不満を漏らす。

 確かに中国は猛スピードで変化しているとルパート氏は言う。中国の経済成長は目覚しい発展を遂げている。しかし、我々が仮に中国の美しい新都市や飛行場だけしか見ないならば、中国が急速に正常な国家へと変化し、富が更なる自由、公平、民主を中国にもたらすと誤解してしまうとルパート氏は主張する。中共は依然として、いかなる形の政治的な自由を拒絶しており、中国の政治体制が、まもなく他の民主国家と同様になると考えるのは危険であるとルパート氏は述べている。

 ルパート氏は、中国経済の繁栄の陰で未だ解決されない人権問題に触れている。冤罪で死刑となった聶樹斌(Nie Shubin)さんは10年前、拷問に耐えかねて婦女一名を殺害したことを認め、死刑判決を受けた。聶樹斌(Nie Shubin)さんの両親は、息子が逮捕されて銃殺されるまでの間、全く面会を許されず、彼の母親は警察を振り切って入った法廷で、鎖に繋がれた息子を一目見ることしかできなかったという。一人息子を失った聶樹斌さんの父親は、絶望から殺虫剤を飲んで自殺を試みた。

 20歳の聶樹斌さんが銃殺されてから10年後、真犯人が自首し、婦女を殺害したのは自分であると供述した。聶樹斌さんの母親は、警察にこの事件の再調査を訴えたが、聞き入れられなかった。

 また、ルパート氏は中国で人体の臓器が摘出され、売買されている行為について言及している。中共は25年来、死刑囚の臓器を摘出し、その後外国人などに売却しており、この野蛮な行為は決して新しいニュースではないという。

 聶樹斌さんのケースは、氷山の一角である。ルパート氏によると、中国における死刑執行は、毎年8千人から1万人という大規模なスケールで行われており、その影には、拷問が日常である環境で「自白」させられた人たちが犠牲となっていることが多い。

 中国の華やかな繁栄の影には、臓器売買や冤罪などの不正が蔓延っており、中共は政治的な自由や人権を拒み続けている。その結果、驚くほどの経済成長と共に、貪欲さも突出し、富と権力がなければ簡単に人権も踏み躙られてしまう悲惨な現実がある。幾千万もの中国人たちは、聶樹斌さんの家族同様、今日に至っても、言論の自由、公平な裁判、法の下での平等など、基本的な権利を得ることができない。

 
(記者・成容)


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