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日経平均が大マド埋める、1万7000円回復も視界に

 日経平均が、上値のメドとして意識されていた5月11日と12日に空けた大きなマド(1万6655円98銭─1万6840円84銭)を埋め切った。市場では、このマド埋めが先高期待を膨らませる材料として注目され、1万7000円回復が視界に入る格好となっている。

 このマドを空けた5月以降、日経平均は長い調整を余儀なくされた。テクニカル的には1万7000円以上の水準で買い付いた玉が完全に取り残される形になるなど、その後の低迷を決定付けるものとなっただけに「マーケット関係者に対して大台回復の自信を持たせた」(準大手証券情報担当者)という。

 米国株式の上昇、ドル高/円安と環境面が良好。中間期決算の発表シーズンが本格化する中、上方修正が目立つことも株価を刺激した。そうした中で株価上昇の原動力となったのは「外国人投資家の積極的な買いと個人投資家の復調。2大買い勢力と期待される両者の手がそろった」(金山証券・商品本部長の川崎達行氏)という。

 海外勢については「オイルマネーの動きに影響を及ぼす、イスラム暦のラマダン明けが注目できる」(ベア・スターンズ証券・株式営業部長の倉持宏朗氏)との声が出ている中で「ヘッジファンド以上に海外実需の動きが目立つ。現物株を吸い上げる形で買っているため、ファンド主体の時にみられるような反動安の懸念が小さい。その分、安心感が生じる」(大手証券トレーダー)との指摘があった。

 一方、個人投資家の復調も相場のプラス要因として注目されている。懐が痛んだままの投資家は少なくないとは言え、ここにきてのソフトバンク(9984.T: 株価, ニュース, レポート)、楽天(4755.Q: 株価, ニュース, レポート)や大手銀行株など、個人好みの銘柄が戻り歩調を鮮明にしていることで、個人投資家の参戦が目立ってきたという。

 松井証券が毎日集計しているネットストック信用取引指標によると、評価損益率は23日の売りがマイナス8.945、買いがマイナス7.996となり、売りのマイナス幅が買いを上回った。2週間前の10日(9日は休場)は売りがマイナス6.188、買いがマイナス12.867だったことから、買い方の改善が進んでいる。

 丸三証券・専務の水野善四郎氏は「外国人買いに加えて、個人もマインド改善から買いに動き出したことで相場全体の商いが膨らむ方向。需給面が改善したことで、ようやく米国株に対する出遅れを修正できるような状況となった」とコメントしていた。

 もっとも「大きなマド埋めは目標達成感を生じさせる一方、日経平均が1万7000円に接近するにつれ、ヤレヤレ売りも出てくるため、目先は一服する可能性もある」(中堅証券幹部)との見方もある。4月7日のザラ場年初来高値1万7563円37銭の更新を目指すにはもう少し商いが欲しいとみる関係者が少なくない。

[東京 24日 ロイター]

 (06/10/24 16:33)  





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