中国国境警備隊、チベット人射殺、「自衛」主張する当局、目撃情報と矛盾

2006年10月20日 15時02分
 【大紀元日本10月20日】中国とネパールの国境地帯で中国国境警備隊が9月30日、中国軍が国境を越えようとするチベット人のグループに向かって発砲し、複数の死傷者が出た。射撃現場を目撃した外国人登山者は、「中国の軍人は狩りするハンターのようにチベット人たちに向けて射撃した」と証言した。一方、中国当局が発表した声明では、「軍人らはこれらのチベット人の攻撃を受け、自衛のために、銃を発射した」と説明している。

 目撃した登山者と面会したチベットの独立運動を支援する国際団体の関係者サンダス氏は、登山者の目撃証言を明らかにした。それによると、当時、この登山者はまず2発の銃声を聞え、後に約300メートルの先に、中国国境警備隊の軍人は体を伏せ、ネパール国境の方向に歩いている30人のチベット人に向けて発砲し始めた、銃声は幾度も響き、チベット人1人が倒れ、立ち上がろうとしたが、再び倒れ、二度と体を動かさなかった。その後、チベット人子ども10人以上が中国軍に逮捕され、連行する際に外国人登山者の宿営地を通過したという。

 チベット難民受け入れセンターの責任者ドゥジエ氏によると、今回の発砲でチベット人2人が死亡、7人が負傷、多くの人は所在不明となり、状況が確認できないという。

 このチベット人への銃殺事件が国際社会に明らかにされた後、中国当局は、「軍人は、チベット人の攻撃を受け、自衛するために止むを得ず発砲した」との声明を新華社の報道を通して公表、1人は即死、もう1人は高山病で死亡、2人は負傷したとしている。

 米国VOAの報道によると、米国駐中国大使は中国外務省を訪れ、今回の発砲事件について、抗議を行ったという。

 毎年、多くのチベット人が命がけで氷と雪に包まれるヒマラヤ山脈を乗り越え、ネパール経由で、チベット亡命政府があるインド北部のダラムシャーラーを目指す。

 チベット独立運動を支援する関係者は、以前から中国軍が脱出するチベット人を射殺する報道があったが、今回のケースでは、初めて複数の登山者が射殺の現場を目撃したと述べた。

 

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