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10月11日、塩崎官房長官は、すべての北朝鮮籍船の入港を禁止するなど、北朝鮮に対する日本独自の追加制裁措置を発表した。写真は3月、韓国の群山の港に停泊する北朝鮮籍船(2006年 ロイター/Lee Jae-Won)

すべての北朝鮮籍船を入港禁止=北朝鮮追加制裁で官房長官

 塩崎恭久官房長官は11日夜、安全保障会議の後で記者会見し、すべての北朝鮮籍船の入港を禁止するなど、北朝鮮に対する日本独自の追加制裁措置を発表した。

 制裁措置はこのほか、北朝鮮からのすべての品目の輸入禁止、北朝鮮籍を有する者の入国を特別な事情がない限り認めない、などで13日の閣議で決定する。また、今後の北朝鮮の対応などを考慮しつつ、さらなる対応を検討するとしている。

 官房長官によると、追加制裁措置は、北朝鮮自身が核実験の実施をすでに発表したことや気象庁が通常の自然地震の波形とは異なる地震波を探知したことなどを踏まえ「日本の安全保障に対する脅威が倍加したものと認識される」との判断のもと、拉致問題を含めて「情勢を総合的に勘案して決定」した。

 具体的には、1)すべての北朝鮮籍船の入港を禁止する、2)北朝鮮からのすべての品目の輸入を禁止する、3)北朝鮮籍を有する者の入国は特別の事情がない限り認めない、ただし在日の北朝鮮当局の職員以外の者の入国はこの限りではない、4)今後の北朝鮮の対応、国際社会の動向などを考慮しつつ、さらなる対応について検討する――の4項目で、正式には13日の閣議で決定となる運び。

 制裁発動時期は、人の入国制限は11日から、他の措置については13日の閣議決定後、14日からになる見通し。各制裁措置の期限は半年間とした。

 また、北朝鮮からの輸入禁止などに伴って被害を受ける先への支援措置に関し、対北朝鮮輸入禁止等に関する緊急対策会議を立ち上げ、関係省庁に対策の検討を指示した。

 官房長官によると、2005年の北朝鮮に対する輸出は約69億円、輸入が約145億円となっている。輸入は水産物やマツタケなどが中心という。  

 さらに、国際社会との連携として、1)日米間のあらゆるレベルで調整、情報交換など緊密な連携をとる、2)国連安保理などにおいて厳しい対応がなされるよう、必要な働きかけを行う、3)6者会合関係国、G8首脳などとのあらゆる接触の機会を活用して調整、情報交換のうえで連携・協力を行う――ことなども決めた。 

 北朝鮮に対する制裁措置は国連安保理も協議を進めているが、安保理の決定を待たずに日本独自の措置を発表した理由について、塩崎官房長官は「今回の北朝鮮による行動で、安保上、最も影響を受けるのは日本。総合的に判断し、このタイミングで措置を決断した」と述べた。

 また、安全保障会議終了後に記者会見した尾身幸次財務相は、対北朝鮮制裁措置に関し「財務省としては、輸入に伴う送金がないように、金融機関への措置を強化していく」と述べ、輸入代金の決済をチェックしていく方針を明らかにした。

[東京 11日 ロイター]

 (06/10/12 07:31)  





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