北朝鮮のマスゲームが一時休演、金委員長の不満で=旅行代理店

2019/06/06
更新: 2019/06/06

[ソウル 5日 ロイター] – 北朝鮮の平壌で3日に始まった毎年恒例のマスゲーム・芸術公演「人民の国」が、10日から休演することになった。複数の外国旅行代理店が5日、明らかにした。

北朝鮮の国営メディアによると、金正恩朝鮮労働党委員長夫妻が3日の初演を鑑賞した際、主催者に不満を示したという。

外国人の北朝鮮観光を手がける旅行会社2社は、休演は主催者側の不備を修正する目的だが、不備の具体的な内容は明らかでないとしている。

北京の高麗ツアーズはツイッターで「公演は数日から数週間中止され、調整が行われた後に再開される。何が変更され、いつ再開されるのかを確認する」と投稿した。

責任者のサイモン・コッカレル氏は、金委員長が正確に何に対して不満だったのかは不明だとコメント。ロイターに対し「お客は開幕後の2晩ともいたし、大変楽しんでいた」と語った。

朝鮮中央通信(KCNA)は、金委員長は多数の子どもを含むマスゲームの参加者に「暖かいあいさつ」と謝意を送った後、関係者を呼び出し「作品の内容や形式について、誤った創作精神と無責任な仕事ぶりを厳しく批判した」と伝えた。

マスゲームは中国からの観光客にとって目玉イベントだ。ただ、数千人の子どもが動員されていることから、人権団体が強制児童労働に相当すると非難。脱北者らも、厳しい訓練体制が存在すると証言している。

Reuters
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