民主活動家・魏京生氏、死刑囚からの臓器摘出を証言

2006年11月02日 11時11分
 【大紀元日本11月2日】日本を訪問中の中国民主活動家・魏京生氏(米国在住)は10月28日、海外民主運動連席会議日本支部と大紀元時報が共同主催する「民主中国の未来を考える」との講演会、29日にアムネスティ・インターナショナルが主催する「良心の囚人・魏京生氏が語る中国の人権」とのフォーラムで講演を行い、アムネスティを含め国際社会の救援に深く感謝の意を表明すると共に、臓器の強制摘出を含め中国刑務所で行われている様々な実態や、中国の人権状況、国際社会が中国の民主発展に果たせる役割などについて見解を述べた。

 同氏は1978年、中国の民主化を願う人々がメッセージを貼り付ける「民主の壁」(北京市西単地区)に、後に世界的に知られることになる「第五の現代化」と題する文章を公開した。そのことが罪となり、後に同氏は2度も中国当局に逮捕され、延べ18年半にわたり監禁された。アムネスティを含め、国際社会が長期にわたり、同氏の釈放を強く求め続けた結果、1997年11月に魏京生氏は釈放され、出所してすぐに米国に救出された。

 アムネスティ主催の講演会で、魏京生氏はアムネスティなどの国際団体が自分の監禁中に中国当局に釈放を求め続けたことについて、「私の命は皆さんが与えてくださったものである」と深く感謝の意を表し、「国際社会が中国当局に送った政治犯の釈放を強く求める要求書やメールは、返事は得られないが、確実に政治犯たちの命を救う安全ネットになっている」と述べ、アムネスティに対し、これからも短期的に効果が見えない人権活動に挫けず、救援活動を続け、1人でも多く政治犯を救出して欲しいと懇願した。

 また、講演の中、魏京生氏は臓器の強制摘出を含め中国刑務所での様々な実態を語り、中国共産党が独自の手法で、生身の警官を悪魔に変えたと指摘、実例を挙げ、この問題を説明した。

 魏京生氏は、「私は長く監禁されていた間に、1人の警官と密接に親しくするようになった。他の警官の話によれば、彼は家族や友人に非常に優しい人情家であるという。あるとき、私は彼に『死刑囚の臓器を生きているときに全部摘出するとの噂を聞いたが、それは本当か』と質問したところ、本当だと答え、その詳細な状況を語ってくれた。それによると、摘出される臓器の品質をより確保するために、死刑囚にはわずかな麻酔しかかけない。そのため、激しい痛みに死刑囚が暴れ出すのを防ぐため、摘出する際に複数の警官が本人を押さえつける。彼が初めて臓器摘出の現場に立ち会ったときに、そのような残酷な光景に、気分が悪くなりめまいがし吐き続け、数日も眠れずに、体調を崩してしまったという。ベテランの警官は、『その囚人を人間だと思うな、ただの豚だと思いなさい、我々は豚の腎臓、肝臓を摘出しているのだ』と教えた、彼はこの考えを受け入れ、後に本当に平然さを保てるようになった」と明らかにし、十数年前から、中国の刑務所ですでに生きている人の臓器を強制摘出するのが発生していたと指摘、中国共産党の特殊な体制下において、家族や、友人などに優しい心を持っている生身の警官が正真正銘の悪魔に変えてしまったと批判した。

 一方、魏京生氏は、胡錦涛・総書記が執政後、「経済において、中国は遥かに北朝鮮を超えているが、国民への統制について、我々は北朝鮮を見習う必要がある」と内部発言したことを明かし、ここ数年、中国当局による民主活動家や、法輪功、宗教団体などへの弾圧が益々強化されていると指摘、多くの民主国家は中国とのビジネスを重視し、経済利益に目を眩み、中国におけるこのような深刻な人権状況を見て見ぬふりをし、その姿勢は中国当局に察知されている。このことは国内における民主活動への弾圧がさらに深刻化している要因の1つだと分析し、一部の民主国家で聞かれている、中国の経済発展は人権と民主状況の改善を導いたとの論調を強く否定、国内で弾圧を受けている民主活動家を救い、彼らの代弁者になれるのは、国際社会の各界の方々しかいないと述べた。そのため、同氏は、日本政府や、メディアに対し、中国の民主発展に積極的な支持を示すことこそ、真の日中友好であり、長期的には中国国民に深く感謝され、日本の国益にもつながると述べた。

 また、10月28日の講演会では、魏京生氏は日本政府による中国へのODAについて、ODAは日本政府による中国独裁政権への支持に当たると指摘、ODAを形を変えた中国への戦争賠償とみなしている日本政府の考えは、中国国民に歓迎されるはずがないと分析、その理由について、「中国国民からみれば、ODAは実質上、国民が大嫌いな中国共産党政権への支持になっているからだ」と説明した。

 

  (記者・葉青)

 

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