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2月13日、東京株式市場では、通期見通しの上積み期待などを背景に日経平均が終値で昨年来高値を更新。写真は昨年1月撮影の東京証券取引所(2007年 ロイター/Yuriko Nakao)

日経平均が終値で昨年来高値、通期見通しの上積みに期待感

 13日の東京株式市場は、日経平均が終値で昨年来高値(2006年4月7日終値1万7563円37銭)を更新し、2000年5月10日(終値1万7701円47銭)以来、約6年9カ月ぶりの高値水準となった。円安、日銀による追加利上げ観測の後退、10─12月期国内総生産(GDP)への期待感などが背景にあるが、ここまで発表された企業業績が慎重な予想だったことで、通期見通しに対する上積み期待の大きさも買い要因となっている。

 2006年4─12月期(2006年度第3四半期)決算発表は、前週末の9日をピークにほぼ一巡した。新光総合研究所の集計結果(1139社対象・956社回答)によると、決算ピークの2月9日時点で2006年4─12月期売上高は前年比9.3%増加、経常利益は同11.7%増加、純利益は同8.2%増加。2007年3月通期の会社予想に対する進ちょく率は、売上高7.4%増加に対して73.8%、経常利益5.7%増加に対して79.4%、純利益4.1%増加に対して79.9%と順調となっている。

 こうした結果について新光証券・投資分析部の稲垣智博氏は「円安要因などを背景に、電気機器、精密機器、輸送用機器など輸出企業が好調」と指摘する。また、カブドットコム証券マーケットアナリストの山田勉氏も「先週までの決算発表は良好。通期業績の上積み余地はまだあると思う」と語っていた。

 ところが、好調な実績値はともかく、企業側が示した通期の見通しについて「事前に期待したほど良い数値ではなく、失望売りを誘ったとは言わないまでも、発表数字に対する市場のリアクションは出た直後は慎重だった」(中堅証券幹部)という。ただ、相場全体の地合いが良くなるとともに「(株価は)3月以降の上方修正を織り込む展開になっている」(準大手証券投資戦略室長)との声が出始め、業績予想の上積みが期待できる銘柄が買われる展開となっている。

 稲垣氏は「前年4─12月期の時も似たような感じで、企業は業績予想の上方修正に慎重姿勢となっている。4─5月の本決算発表で一気に予想を上回る結果となるのではないか」と指摘する。

 山田氏も「上方修正は4─5月の本決算に持ち越した状況。通期業績で最終的に2ケタ増益を見込んでいる。本決算までに米国株と息が合えば、日経平均は1万8000円の上値をつけに行くのではないか」と述べた。

 ただ2008年3月期予想については、「2007年3月期が良すぎると08年3月期利益予想が微増か微減で出てくる可能性がある。08年3月期は微増予想で控えめな見通しで始まり、海外経済・ファンダメンタルズが良ければ、2ケタ増益で着地するパターンで行くとみている」という。

 新光証券によると9日時点で、06年4─12月期に経常利益が増益となった企業は623社(全体の65.2%)、減益(横ばい含む)となったのは333社(同34.8%)。増益企業623社のうち07年3月通期予想を上方修正したのが114社(18.3%)、下方修正が37社(5.9%)で、据え置きが472社と全体の75.8%と大半を占めた。

 また減益企業のうち通期予想を上方修正したのは20社(6.0%)、下方修正が75社(22.5%)、据え置きが238社と全体の71.5%を占めている。

[東京 13日 ロイター]

 (07/02/14 08:53)  





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