印刷版   

2月10日、ドイツのエッセンで開かれているG7では最終日に欧州から批判が強まっている円安について議論する見通しだが、財務相幹部は記者団に対し、円安の受けとめ方にG7内で温度差があるとの認識を示した。写真は2005年12月に東京都内のトレーディングルームで撮影(2007年 ロイター/Toru Hanai)

円安認識にG7内で温度差、議論出れば収れんさせたい=財務相幹部

 ドイツのエッセンで開かれている7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)では10日最終日に欧州から批判が強まっている円安について議論する見通しだが、財務相幹部は記者団に対し、円安の受けとめ方にG7内で温度差があるとの認識を示した。共同声明における為替部分の記述については、議論してみなければわからないとしながらも、円安の議論が出れば認識を収れんさせたいとも語った。

 財務省幹部は、相次ぐ欧州からの円安批判について「(昨年9月の)シンガポールG7に比べてノミナルに動いたのは(ドルよりも)ユーロの方が大きい。(最近の円安は)ユーロ/ドルのバランスに比べてユーロ/円のバランスがかい離している。そうしたずれに対する意識があるのではないか」と述べ、貿易面で「(日欧など)2国(地域)間の話だけではなく、別の市場で競合している場合もある。一般的な市場での価格形成について懸念を持っている人がいるということ」と分析した。

 もっとも、そうした円安に対するG7の受けとめ方については「それぞれの国で影響の大きさによって濃淡がある。各国によって温度差がある」と語った。

 ポールソン米財務長官は9日、円の価値が通貨市場で設定されており、経済のファンダメンタルズを反映しているとの見方を改めて表明、欧州との温度差が浮き彫りになっている。こうした発言について財務省幹部は「側面支援とは思わない」とし、「レートによってそれぞれの国の認識が違う」と繰り返した。

 10日の会合では欧州から改めて円安懸念が表明される可能性があり、午後に採択される共同声明の為替部分が注目されるが、財務省幹部は「(円に言及があるかは議論を)やってみないとわからない」としながらも、「お互いの認識が収れんした方が会議をやった意味がある。いつまでも泣き別れで騒いでいるのは良くない」と議論を尽くす姿勢を示した。

 その上で、為替相場に対する日本の認識について「ファンダメンタルズを為替相場が反映していることが望ましい。それがずれているか、ずれていないかについてはコメントしない」とした。

 また、今回のG7期間中の尾身幸次財務相とポールソン米財務長官の会談は実現が難しいと述べた。

[エッセン(ドイツ) 10日 ロイター]

 (07/02/10 17:55)  





■関連文章
  • 中国の金融政策、為替相場が阻害=SF地区連銀総裁(07/02/07)
  • G7で円の状況について協議することは確実=ユーログループ議長(07/02/06)
  • ユーログループ、来週のG7控え円安に懸念表明(07/01/30)
  • ユーログループ、弱い円に対しより強いG7メッセージ求める意向=関係筋(07/01/25)
  • 人民元が上昇、約12年ぶりに香港ドルを上回る(07/01/12)
  • 経済成長、G7でカナダがトップ(06/12/25)
  • 円全面高、対ドルは4カ月ぶり高値(06/12/06)
  • 為替相場の過剰な変動は回避すべき=アルムニア欧州委員(06/12/02)
  • 人民元の対ドル基準値は7.8402元、切り上げ後の最高値(06/11/27)
  • 米自動車大手3社首脳がブッシュ大統領と会談、円安への対応策求める(06/11/15)
  • 人民元の対ドル基準値は7.8995元、切り上げ後の最高値=中国人民銀行(06/10/20)
  • G7が開幕へ、米景気減速や原油価格・保護主義の高まりなどを議論(06/09/16)
  • G7では世界経済と国際金融機関の改革などを議論=谷垣財務相(06/09/15)
  • ECB総裁、アジア途上国に為替の柔軟性拡大求める=独紙(06/09/09)
  • 9月G7、為替議論になるが中心にはならず=渡辺財務官(06/09/08)