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4月11日、IMFは世界経済見通しで2007年の日本の経済成長率がおよそプラス2.25%になるとの見通しを示すとともに日本からの輸出品に対する米国の需要減速の可能性があることを背景に消費をめぐる不透明感があることを指摘。写真は2005年8月に撮影した東京タワー周辺の風景(2007年 ロイター/Eriko Sugita)

07年日本成長率見通し約+2.25%、消費めぐる不透明感ある=IMF

 国際通貨基金(IMF)は11日、半期に1度の世界経済見通しを発表し、2007年の日本の経済成長率がおよそプラス2.25%になるとの見通しを示した。雇用や投資の高まりに支えられる一方、日本からの輸出品に対する米国の需要減速の可能性があることを背景に、消費をめぐる不透明感があることを指摘した。

 また、IMFは見通しのなかで、日本が引き続き財政赤字削減の手段を模索し、キャリー取引の投資家への衝撃を回避するため、いずれ実施される金利正常化に備える必要があると述べた。「日本経済の基調的勢いは引き続き堅調。力強い企業収益や銀行融資の回復などに支えられた民間投資の拡大と輸出の伸びが背景」とした。

 また、07年の成長の伸びが個人支出の回復に支えられると述べた。月次賃金は伸び悩んでいるものの、雇用増による報酬の上昇がいまだ消費に反映されていないと指摘。「マイナス面は、基調的な消費支出の強さが引き続き不透明なこと。米国での予想以上の成長鈍化が、ネット輸出に響く可能性がある」とした。 

 IMFは、経常黒字の拡大にもかかわらず、円相場が昨年実効レートでほぼ20年ぶり安値圏まで下落したことに言及し、円安は大部分キャリー取引が主導しているとの認識を示すとともに「特にドル・円金利格差の変化はドル/円相場を動かす一段と重要な要因になった」と指摘した。

 また日本は、利上げに慎重な姿勢を維持し、経済の拡大を基盤に漸進的に実施していく必要があると指摘。そのうえで、日銀に対し、民間セクターが金利の変化に円滑に対応できるよう支援するために、中期的インフレ目標を一段と明確にするよう促した。このようにすることで、投資家がキャリー取引を巻き戻しても、為替相場、あるいは新興アジア諸国の通貨市場に流入する資金の急激な変動を回避できるとの認識を示した。

[ワシントン 11日 ロイター]

 (07/04/12 08:27)  





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