中国の人気キャスター、本番直前に拘束 周永康調査の一環か

2014/07/16
更新: 2014/07/16

【大紀元日本7月16日】中国のニュースサイト「財新網」などによると、中国国営中央テレビ局(CCTV)の人気キャスター・芮成鋼氏(37)が11日、経済ニュース番組の本番直前に、スタジオから連行された。同氏の連行は中国当局の反腐敗運動がマスコミにも広がったとみられる。

芮氏はマイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏やイタリア首相など世界を代表する実業家や大物政治家に個人インタビューを行ったことで名を馳せた。それとともに、芮氏はこれまで民族主義的な発言を繰り返し、物議を醸し出していた。

2007年には、同氏は自身のブログで「スターバックス、紫禁城から出て行け」と書き込み、2001年に故宮(別名、紫禁城)にオープンした米コーヒーチェーン店スターバックスを「中国文化への侵害」と批判し、同店舗の撤退を追い込んだことで注目を集めた。2011年、G20ソウル・サミットでオバマ大統領への質問の際、順番では韓国の記者だったが、「アジアを代表する」と食い下がり、波紋を呼んだ。

芮氏とともに、CCTV経済チャンネルの副責任者の李勇副総監も一緒に拘束された。1ヶ月前、同チャンネルの総責任者の郭振璽総監が汚職の疑いで拘束された。郭総監は芮氏の後ろ盾であり、調査を受けているとされる前中央政治局常務委員・周永康と親しい関係にあるという。芮氏の連行は周への調査の一環だとの見方が出ている。

中国の習近平国家主席は昨年就任後、「虎も蠅も叩く」とのスローガンをあげ、政府幹部の汚職を徹底的に取り締まる運動を展開し、大物幹部が相次ぎ失脚している。

(翻訳編集・王君宜)
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