【紀元曙光】2020年10月2日

もう一つ「国慶節」にまつわる愚かさを書く。
▼この時期、中国では連休だそうだ。先ほど見たテレビのニュースでは、およそ5.5億人が休みを利用して旅行に出かけるらしい。とは言え、「ウイルスを海外から持ち帰らせないため」という奇妙な理由により、海外旅行には行かれない。国内で人気の観光地は、中国のハワイと呼ばれる海南島だそうだ。
▼5.5億という数字が本当かどうかは知らないが、人口の3分の1に当たる中国人が、猛牛の群れのように民族大移動をしていることになる。仮にこれが人口1.2憶の日本であったら、なんと「4千万人」が同時期に国内旅行することになる。GoToどころではない。それはもはや異常な社会状態であろう。
▼金に余裕のある人間が旅行に行くのは勝手なので、好きにすればいい。ただ今年の中国は、ウイルスの病禍だけでなく、大規模水害や人為的な洪水により、膨大な数の被災者が出た。蝗害や異常気象による農作物への被害もひどく、その実態も公表されないとすれば、食糧危機という現実の懸念が、これから迫ってくるはずなのだ。
▼旅行に行きたければ、行け。ただ、たとえ少しでも、災害で全てを失った被災者のことを考えてやれないのか。日本人である筆者は、「国慶節」の休みにうかれ呆ける中国人に、正直イラつくのである。
▼さらには、この無神経な休暇の過ごし方が、中国国内に厳然として存在する中共ウイルスに格好の機会を与え、再度の大流行を招くに違いない。中共の者どもよ。トランプ大統領が陽性と聞いて、そんなに嬉しいか。明日は汝であるぞ。