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4月5日、イランに2週間にわたり拘束され解放された英兵士15人が帰国。写真は家族らと再会を喜ぶ英兵士ら。提供写真(2007年 ロイター/MOD)

解放された英兵士が帰国、イラン核開発問題への影響が今後の焦点

 イランに2週間にわたり拘束され解放された英兵士15人が5日、英国に到着し家族と対面した。今回の事件がイランの核開発問題に、どのような影響を及ぼすかに焦点は移った。

 イラン最高指導者ハメネイ師の国際問題に関する諮問役を務めるアリ・アクバル・ベラヤティ氏は5日、ブレア英首相が今回の事件について個人的に謝罪した書簡を送ったことから、英兵を解放するに至ったと述べた。英首相官邸はこれを明確に否定した。

 ブレア首相は、外交努力と強い国際的な支援が実を結んだとの見方を示すとともに、今回の事件がイランとの新たな対話のルートを開いたとし、今後も同国とのルートを維持することは理にかなっていると指摘した。そのうえで「ただ核開発問題あるいはイラン政権のテロ活動への支援問題に関して、国際社会は、意思を実行していく確固たる姿勢を堅持しなければならない」と述べた。

 欧州連合(EU)議長国のドイツもイランの核開発をめぐる問題で、今回の事件が同国との対話強化につながることを期待する意向を示した。

 アナリストは、ブレア首相の外交政策顧問であるナイジェル・セインウォルド氏が、イランの核問題をめぐる協議でイランの首席代表を務めるラリジャニ最高安全保障委員会事務局長と直接対話したことは好ましいとみている。

 英国際戦略研究所のマーク・フィッツパトリック上級研究員は「ラリジャニ事務局長は穏健派ではないが現実主義者」として、ウラン濃縮の停止に向けて事務局長がイランの体面を保ちながら何らかの合意に達する方策をとることが期待されると述べた。

[ロンドン 5日 ロイター]

 (07/04/06 08:08)  





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