SARSバナナの風評被害、価格暴落=中国海南省

2007年05月29日 08時18分
 【大紀元日本5月29日】中国製日用品や医薬品、食品における安全が国際社会の強い関心が寄せられているこの時期、「SARSバナナ」の風評被害で海南産バナナの価格が暴落した。地元における経済損失は甚大で、栽培する農民たちを悩ましている。

 BBC報道によると、海南産バナナは今年4月、発癌物質であるパナマウイルスが検出されたといううわさが広まり、すでに一度バナナの価格が暴落した経緯がある。今回はSARSに類似するウイルス(重症急性呼吸器症候群)が含有しているといううわさが流れ、民衆が再びパニックに陥り、バナナの価格も再度暴落したという。

 人民日報は25日、地元農民・肖玉芳さんが150万元(約2280万円)を借金してバナナを栽培したが、今回の風評被害でバナナの価格が下落したため、工員の賃金すら支払えないと悲鳴を上げていることを報じた。

 この噂は最近中国大陸で携帯電話のショート・メールで流されており、「海南省のバナナからSARSに類似するウイルスが発見された」として、青く熟していないバナナを食さないよう呼びかけているもの。

 これに対して、中国農業部は5月23日、メールの内容はまったくの嘘であることを発表した。農業部の専門家によると、現在世界において、植物についているウイルスが直接人類に感染する症例はまだ発見されていないとし、バナナにSARS類似ウイルスが付着しているという科学的根拠は一切ないと噂を否定した。また、農業部報道弁公室の責任者は、これらの噂は専門の知識がない者、または意図的に噂を流した者が作ったものであるとした。

 報道によると、「海南省発展南亜熱帯作物弁公室」と「海南省バナナ協会」は、すでに関係事項を海南省公安庁へ報告したという。

 最近、パナマおよびドミニカ共和国へ輸出された中国製の歯磨き粉に、有毒物質のジエチレングリコールが高含量に含まれていることが発覚し、その前に、有毒物質メラミンが含有される小麦タンパク質およびライス・プロテイン濃縮物を原料として、製造されたペット・フードを食した犬と猫の大量死事件が米国で発生したことから、中国当局は、中国産の食品や中国製日用品、医薬品などの安全問題に対して、対策を講じることを示している。

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