中国:山西省で児童の強制労働、隣省で父親調査団が救援活動展開

2007年06月16日 08時15分
 【大紀元日本6月16日】中国北部の山西省臨汾市一帯の炭鉱レンガ生産工場で千人以上の未成年労働者や出稼ぎ労働者を劣悪な環境で酷使する実態がこのほど中国大陸のネット上で告発され、中国全土で注目を集めた。報道によると、山西省に隣接する河南省で、誘拐された子供の父親4百人が今月5日から、インターネット上で連名で公開書簡を公表し、社会と政府上層部に救援の求めを訴え続けてきた。父親らが調査団を結成し、自ら山西省の炭鉱工場に抜き打ち調査を展開し、救援活動を行っていると言う。
 
 中国大陸の報道によると、この2週間にわたり、今回の事件に関わる河南省400人の父親たちが、子供たちの救出呼びかけの連名書簡を中国のインターネットで公開し救援を求め続けた。書簡の中で、子供たちは1人500元(約7700円)の金額で、人身売買組織によって不法に山西省の炭鉱レンガ生産工場へ売り飛ばされたという。更に、父親らが山西省の炭鉱工場に抜き調査を展開し、救援活動を行った。

 河南省現地のテレビ局記者は、父親たちが命の危険を顧みずに、工場から子供40数人を救出したシーンを目撃したという。山西省の法律執行部門関係者は、何もしないでただ見ているとし、未成年労働者の人身売買に関与している一部の政府関係者さえいるという。

 
テレビ放映された未成年労働者の実態(河南テレビ局より)

河南省は3万5千人の警察を出動し、6月9日から12日までに、7500箇所のレンガ生産工場に対して抜き打ち検査を行い、29人の未成年労働者を含む200人の出稼ぎ労働者を救出したという。これらの労働者たちは、人身売買組織に騙されて炭鉱レンガ生産工場に送られたという。

 報道によると、同事件が河南省の公安署により中央の公安部に報告された後、公安部は介入し始めたという。中華全国総労働組合の王兆国・主席は、総労働組合長を6月13日前に現地入りさせ、調査と促し、被害者に対して詫びるほかに、関連部門は生産工場経営者を勾留し、河南籍の職工頭の逮捕に踏み切った。

 *防止対策を取らざるを得ない中国当局

 「中国労働者観察」組織(米国・ニューヨークに拠点)執行主席の李強氏は、山西省および河南省の炭鉱、レンガ生産工場で出稼ぎ労働者を酷使する非人道的な事件の発生理由には二つあるとした。1つは、大部分の労働者は子どもと知的障害者であり、自立できないため、経営者側の思うままに働かせることができる。もう1つは、レンガ生産工場および炭鉱のような仕事は危険度が高く、低工賃であるため、命に関わる事故が発生した際、経営者側は賠償責任を逃れられることから、彼らのような労働者を好むという。

 李氏は、両省における官民結託により、炭鉱レンガ生産工場で出稼ぎおよび未成年労働者を酷使することは、長年にわたり行われており、今回の告発で、中国政府は、対策を取らざるを得ないとの見方を示した。

 今回の事件に中共中央は重視するとし、中国国内メディアにて公表した。これに対して、中国労働者の権益や人権に強い関心を寄せている有識者らは、労働実態の告発は中国メディアの活動が功を奏したと評価している。一方、中国が自ら対外的に調査状況を公開したのは、来年の北京五輪を意識しており、国際社会に対するイメージ作りであると見られている。

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