欧州連合が新法案、化学物質の検査を義務付け、中欧貿易の90%に影響

2007/06/04 17:33
 【大紀元日本6月4日】欧州連合(EU)は1日、6年間の議論を経て、「化学物質生産と使用管理法(REACH)」を施行した。すべての企業が製品の化学成分について、人体に無害の検査証明を提出するのが義務付けられている。これにより、EUと中国の貿易額の90%に影響を与え、中国の化学工業の総生産が4%下がる見込みであるという。

 「REACH」の正式名称は「化学品の登録、評価、認可および制限法」(Registration, Evaluation, and Authorization of Chemicals)。法案は、すべての企業はその製品に含まれている化学物質は人体には無害であるのを証明する検査書の提出を定め、その関連検査と申請・登録費用はすべて企業側が自己負担することを決めている。

 欧州の消費者の健康・安全を守るこの法案について、中国の貿易業界の関係者は、反ダンピングなどの措置よりも、もっと厳しい貿易の壁であると受け止め、この法案の実行は、中国対EUの輸出にマイナスな影響を与えると警告している。

 一見、この法案は化学製品だけを対象としているが、実際の影響はすべての商品に波及する、化学原料を使わない商品はほとんどないからだ。

 報道によると、中国とEUの貿易は全面的に影響を受け、家庭用電気製品や、服装、靴、おもちゃ、軽工業、電子産業、自動車産業、薬品製造業などに波及する。中欧の貿易およびその関連産業の構造は全面的に淘汰されるという。

 業界内の専門家は、すべての化学物質の検査・登録費用は企業側が負担するため、試算では、中国の企業のコスト負担は5-10億ドルに達するとみられている。

 EUの政府関係者は、専門家の分析を引用し、同法案の実行は、汚染を著しく軽減し、節約される医療費だけでも、今後30年間に970億ユーロに達すると述べた。

 しかし、欧州の環境保護および消費者団体は、同法案はまだ完全ではなく、企業側の逃げ道となる落とし穴が多くあると指摘している。

 同法規は単独の法令ではなく、化学製品生産業や、貿易、使用安全に関連する総合的なものであり、登録や評価、認可する三つの管理・監督システムが設けられている。

 新しい法規が実施されてから、現在EUでよく使われる約3万種の化学物質は強制登録、評価、許可というプロセスを辿ることになる、全過程は11年かかる。まず予備登録だが、このプロセスは2008年6月1日から2008年11月30日まで。それから登録段階に入り、登録する物質の数と危険度によって登録期間は3年、5年または11年などになる。

 EU諸国が生産し、他の加盟国に輸出し、EU市場で流通する製品も対象になる。



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