人民解放軍は共産党のための武装集団=中国国防部長

2007年07月21日 15時28分
 【大紀元日本7月21日】中国国防部の曹剛・部長はこのほど、「中国共産党による軍隊への絶対支配を堅持し、『敵対勢力』が促している『軍隊の国家化』に対し厳重に警戒すべき」と発言した。専門家によると、一党専制の政治体制下、中国の軍隊が政権の道具になってしまうのは、必然的なことであるという。

 中国国防部の曹剛・部長は、上海協力機構国防部長会議に出席する際に、「党の命令に従うのは、中国軍隊の設立原則であり、中国軍隊は党の政治任務を執行する武装集団であり、党の旗は軍の旗、党の任務は軍の任務、党による軍隊への絶対支配を堅く堅持しなくてはならない」と強調、「敵対勢力は、中国の軍隊を欧米化、分化するのを企み、『軍隊の非党化、非政治化』『軍隊の国家化』などを鼓吹しているが、中国の軍隊は堅く党中央指導部、中央軍事委員会、胡錦濤・主席の命令に従う」と発言した。

 米国VOAは、専門家の分析を引用、「軍隊の国家化は現在、すべての民主国家の共同認識であり、原則である。国が民主制度を実行しているかを判断する重要な基準である。軍隊が政治から独立しなければ、個人あるいは政党の支配を受けるのは必然的で、結果、社会の発展への重大な支障となる。中国の憲法は、軍隊の指導権は全国人民代表大会とその常務委員会に属すると定め、中国共産党には授権していない」と報じた。

 ある専門家は、「1945年、中国共産党中央指導部の1人、周恩来・元首相が当時の国民党との交渉で、「中国はまず政治の民主化を実現、次に軍隊の国家化を実行」と明確に表明していた。しかし、中国共産党は国家政権を奪取する前にも、この後にも、従来から「党が銃を支配」との原則を堅持してきた」と指摘。

 香港の軍事評論家・馬鼎盛氏は、「『党が銃を支配』との思想は、中国共産党内部で根深く定着するだけではなく、多くの中国知識人も、国家の安定は最優先すべき課題、安定を維持するには、執政党が武力を用いて、軍隊を駆使する必要がある。そのため、そのような思想は重要不可欠であると認識している」と分析。

 台湾政治大学国際関係研究所の丁樹範・教授は、「中国国内の改革開放と経済発展に伴い、中国共産党は経済およびその他の一部の領域において、その支配を若干緩めた。そのため、一部の人は、軍隊国家化の議論を持ち上げたが、しかし、これは片思いで終わるのはほぼ間違いない」と指摘、「確かに、近年では中国国内で多くの領域で改革措置が施された。しかし、軍隊の国家化は、中国国家政治体制の根本問題に関連する。…台湾で、国民党が2000年の民主選挙で政権を失った。このことは、中国共産党の強い警戒を呼んだ。世界での民主発展の流れに順応し、一党専制の政権を放棄できるかどうかは、中国共産党の国家政権の帰属問題への考えと認識にかかっている」と指摘。

 また、丁樹範・教授は、「台湾において、2000年までに、国民党がまだ政権を握っていたときから、徐々に調整を始め、国民党の軍隊における地位と働きを弱体化させた。例を挙げてみると、以前、国民党は軍隊内部で党組織を設立した。約1990年代中垣xun_ネ降、その党組織が廃止され、これまでに強調していた『一党独大』も徐々に弱まった。もちろん、最大な調整は2000年以降、国民党は執政党として、一定の圧力を受けていたからだ」と語った。

 最後、丁樹範・教授は、「台湾の民主制度の確立に伴い、『憲法に従いことを進む』は、台湾民衆に普遍的に受け入れられる原則として定着。台湾の軍隊国家化もほぼ完成。中国国内にとって、軍隊国家化は長い道のりとなるはず」との見解を示した。

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