【紀元曙光】2020年6月6日

宇宙には、善神ばかりでなく、邪神もいる。
▼これを前提に考えないと、究極的な理由が分からない。なぜ地球上には、世界中に大迷惑をかけ、他国はもとより自国の人民まで苦しめて恥じない、悪魔のような国家があるのか。
▼それらの政党を、中国共産党といい、また朝鮮労働党というが、いずれも邪悪の本体ではない。いわば、宇宙の邪神に操作されて動く地上の牛頭馬頭ども。鬼のなかでも最下層の羅刹どもなのだ。ゆえに、間違ってもその国の現行政府を、日本と「対等の相手」などと思ってはならず、まして存続を容認してはならないのである。
▼横田滋さんが亡くなられた。87歳。1977年11月15日に、学校帰りの13歳の愛娘を北朝鮮に拉致される。以来43年、我が子を取り戻すため、ご夫妻で、ありとあらゆる努力をされた。米国の大統領にも会い、日本の首相にも直接訴えた。「孫」には会えたが、肝心の娘にはとうとう会えず、昨日、永眠された。ご無念のほど、想像するに余りある。
▼共産党中国にとって、北朝鮮が「厄介なお荷物」なのは間違いない。とは言え、ここに政変が起きて西側自由主義圏に入ってしまうのも、いろいろな意味で、まずい。そこで中国は、悪魔の共犯者を死なせない程度の「輸血」を、鴨緑江の西岸から対岸へ続けてきた。抗美援朝などの名目は70年前のこと。二匹の悪鬼が今考えるのは、ただ生き延びることだけである。
▼何年前だったか。筆者が住む街にも横田ご夫妻が来られて、スーパー前の街頭でマイクを握っておられた。筆者も拝見した滋さんのお姿、忘れません。