印刷版   


小さい秋の「コレクション」
秋の旬の歌〜岩崎宏美「思秋期」〜

 【大紀元日本10月5日】この秋に阿久悠さんが天国へと旅立ちました。「思秋期」は阿久悠さんが、思春期の少女に贈った秋の歌でした。春の出会いの喜びを胸に秋の別れを涙で追憶する失恋のドラマを、岩崎宏美さんが哀歓を込めて歌いました。

 「足音もなく行き過ぎた季節をひとり見送ってはらはら涙あふれる」心境を、今は亡き阿久悠さんに贈りました。青春は忘れもののように過ぎてから秋の季節に気がつくのだと、阿久悠さんはこの歌に記しています。無邪気な春の語らいや、はなやぐ夏のいたずらや、笑いころげたあれこれを思う秋の日に、若い人はしばしば人生に目覚めます。

 春の忘れものは、秋の物思いの中で引き出される宝ものです。失恋という喪失を通じて獲得した痛みが、人に優しくなれる心をノックします。それは思秋期が贈るラブレターなのです。

 少女は紅茶を飲みながら、絵葉書を書き綴ります。「お元気ですかみなさん、いつかあいましょう」。こわれやすい青春の思い出は、再会を期する思秋期の挨拶に出会いました。それは天国へと赴いた阿久悠さんが、私たちに遺したメッセージでもありました。「地上とは、思い出ならずや! みなさんお元気で、いつかまたきっと会いましょう」と告げる秋晴れのお別れでした。

(環)

 (07/10/05 01:00)  





■関連文章
  • 運動会シーズンたけなわ (07/10/04)
  • 秋の<千の風>(07/10/04)
  • クラシック音楽が情緒に与える影響(4)(07/09/28)
  • 中秋の名月に再び故郷を思う(07/09/26)
  • クラシック音楽が情緒に与える影響(3)(07/09/23)
  • 書評:『ケルト妖精物語』(07/09/22)
  • 天子の舞楽の神秘的な力(07/09/17)
  • クラシック音楽が情緒に与える影響(2)−「モーツアルト効果」(07/09/14)
  • クラシック音楽が情緒に与える影響(1)(07/09/13)
  • 5千年前の陶器にも中国舞踊図が(07/09/13)
  • イタリア人オペラ歌手L・パバロッティ、71歳で死去(07/09/07)
  • MP3ポータブルプレーヤー使用者の1/3、聴覚障害の危険(07/09/03)
  • イタリア人オペラ歌手パバロッティが退院(07/08/26)
  • 「ほたるこい」と「蛍の光」(07/08/17)
  • E・プレスリー没後30年、大勢のファンが墓参り(07/08/16)