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中国珠海デルタ地区、外資企業総脱出か

 【大紀元日本1月28日】中国広東省の珠海デルタ地区においては、1000社余りの製靴工場が倒産し、1万社余りの香港・台湾系企業が撤退しており、これが、農村出稼ぎ労働者の失業・帰郷のうねりを発生させている。また、調査によると、多くの企業が他の省や東南アジアの国々に拠点を移しているという。

 伝統的な労働集約型産業が珠海デルタを去るに伴い、かつての、「世界の工場」を彷彿とさせる賑わいや、毎年押し寄せていた出稼ぎ労働者の波は歴史になろうとしている。

 「東方早報」の報道によると、最近、湖北省の出稼ぎ労働者である肖漢軍さんは、7、8人の同郷者と荷物を見守りつつ、佛山祖廟のバス停で、この南方都市を離れるバスを待ちながら、今年3月の次の出稼ぎ先は、おそらく蘇州の工場になるだろうと嘆いた。

 長期間にわたって東莞の工場で働いてきた阿明さんは、次のように語っている。

 「新労働法が施行される以前、工場は、臨時工や契約工と契約を結んでいましたが、法施行後、契約がない場合において2倍の賃金を支払うことが必要になるため、企業が契約したがる一方で、労働者は契約をしたがらなくなり、このために、企業は労働者を追い出そうとしています。また、一部の労働者が高額の賠償(勤続年数に応じた補償金)を得たいと考える一方で、一部の企業はこれに消極的であるために、常に訴訟が発生しており、一部の企業は彼らを懸命に追い出そうとする状況が発生しています」。

 最近の1か月来、珠海デルタの製靴工場1000社余りが倒産し、1万社余りの香港系の工場が閉鎖に直面しているほか、更に多くの中小企業が、当地からの撤退を計画しており、一部に到っては他の国に拠点を移そうとしている。

 多くの事業者によると、人民元の持続的な上昇、原材料の値上がり、賃金コストの上昇、招聘の困難、輸出の制約、政策の頻繁な調整が、彼らの頭上に突きつけられた刀になっているという。また、最近施行された労働契約法、「両税合一」などの新政策が、一部の企業が撤退を決意する最後の一撃になったという。

 珠海デルタ地区においては、合計で5000社から6000社の製靴工場が存在しており、主に、東莞、恵州、広州、鶴山、中山等の都市に分布している。しかし、広州においては、最近の1年で1000社もの工場が閉鎖された。また、製靴企業が比較的集中している恵東には3000社余りの製靴工場が存在しているが、最近の2、3か月で、中小の製靴、材料の工場400~500社が閉鎖された。東莞のある事業者の話によると、当地にある多くの外資系の製靴工場が、ベトナム市場に拠点を移す準備をしているという。

 アジア製靴業協会(亜州靴業協会)の統計によると、閉鎖した靴工場のうち、約50%が江西、湖南、江西等の地に移転し、25%が東南アジアのベトナム、タイ、インドネシア、マレーシアやインド等の地に移転し、25%が様子見であるという。

 また、撤退は製靴業に止まらず、日本の著名な精密電子機器製造業者オリンパスもまた、東莞を撤退し、工場をベトナムに移転するという。

 香港工業総会の調査によると、珠海デルタにある香港企業約8万社のうち、37・3%が、全部又は一部の生産能力を珠海デルタから撤退させ、63%が、広東から撤退することを計画しているという。

 かつての「世界の工場」が衰退しようとしていることについて、北京理工大学の胡星斗教授は次のように語っている。

 「現在、中国は、インフレ、企業の大量倒産の時期に入りました。これが、中国に経済成長モデルの調整を促しています。現在、資源税が不断に上昇する一方、新たな“労働契約法”が施行され、企業のコストを重くしています。私は、2008年においては、相当に多くの中小企業が倒産し、最終的に大量の失業が発生し、経済情勢は厳しいものになると予測します」。

 
(RFA記者・喬龍報道、翻訳・飛燕)


 (08/01/28 00:24)  





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