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軍用バス襲撃で警戒するスリランカ兵士=2008年1月2日、首都コロンボで(LAKRUWAN WANNIARACHCHI/AFP/Getty Images)

スリランカ、反政府勢力の停戦継続の意向を拒絶

 【大紀元日本1月12日】スリランカ政府は11日、分離独立を求める反政府武装勢力「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」の停戦協定を復活させたいという意向をはねつけ、軍事作戦を推し進めることで必ず反政府勢力を一掃することを明らかにした。ロイター通信が伝えた。

 LTTEは10日、これまでに違反してきた停戦協定の条項を履行する準備があることを示していたが、ゲリラ兵らは、政府が全面戦争を行うなら受けて立つ構えもあるとした。

 2002年の停戦協定は、2年前に新たな紛争で破綻した。この紛争については、双方が条項違反を訴えた。政府側は、反政府ゲリラの意思表示があまりにも少なく、遅すぎたとしている。

 「停戦協定は続いていたが、反政府勢力は一般人を攻撃した。彼らがやろうとしていることは、停戦協定に隠れて、テロ活動を展開することだ」と、政府防衛スポークスマンのケヘリア・ランブクウェラ大臣は語った。

 「われわれは解放作戦を展開する。テロから全土を解放する必要がある。それらを一掃する」と述べた。

 LTTEは、スリランカの北部と東部で独立を主張しているが、政府側の拒絶に対するコメントはまだ出ていない。

 米国連邦捜査局(FBI)は、LTTEを「世界で最も危険な過激派」としている。

 武力衝突

 11日現在も武力衝突は続いており、政府軍によると、空軍ジェット機が、スリランカ北端にあるLTTEの海軍基地を爆撃し、マナルの北西部地区でゲリラ兵10人が亡くなったという。

 11日夜には、首都コロンボの鉄道駅で小爆弾が爆発し、一人が軽傷を負った。

 政府軍によると、1週間前に停戦協定が破棄されてから、ゲリラ200人が死亡したという。

 戦闘や死亡者の数などについて独立した発表はないため、双方で、相手方の士気をくじくためにう敵の損失を過大に発表する傾向がある。

 LTTE側は10日、政府が停戦協定を破棄したことに「ショックで失望している」というが、政府側は反政府勢力が再編成と再武装のために時間稼ぎしているとみている。ゲリラ兵らは、破棄された停戦協定のすべての条項を「100パーセント」履行する準備があるとしている。

 しかしながら、批評家らからは、テロリストとして非合法化されたグループの空約束だとしており、停戦協定が有効だった時期に起きた一連の奇襲攻撃や爆撃、暗殺などを非難している。

 停戦協定の条項を違反することはもうないのかという問いに対し、反政府軍の和平事務局長のプリーデバン氏は「そうは言っていない。条項を履行するよう努力すると言っているだけだ」とした。

 「もし全面戦争で突きつけられたら、われわれはそれに立ち向かうだろう。スリランカの軍事力は1997年と98年に遭遇したのと同じ運命をたどる」ことになるだろうと話した。

 政府側は、LTTE側を軍事的に一掃しようとしており、スリランカ北部の独立をめぐる紛争で困難な局面を迎えるとされる段階になるとし、それは、1983年に勃発した紛争以来、推定で7万人の死亡者よりさらに増加すると見られている。

 政府側が出した停戦協定無効は、厳密に言うと、1月16日に失効するが、国際社会を震撼させ、平和会談を復活させる希望を失わせたと見られている。

 (翻訳編集・月川)

 (08/01/12 11:54)  





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