【大紀元日本2月14日】旧暦正月(2月7日)直前、中国は暴風雪による天災に遭遇した。もともと、今回の災害自体は、強い反応を惹起するものではなかった。なぜなら、中国において、災害は毎年発生し、死亡者が出ており、ごくありふれたことだからである。問題は、事件が発生したのが新年の直前で、年越しをする人々の帰省ラッシュにあたったこと、暴風雪がもたらした交通の遮断は、当局が懸念するところの“人災”であったことである。
帰省ラッシュの主たる構成者は、社会の最下層に生きる、農村からの出稼ぎ労働者であることは知っておくべきである。彼らは、当局の呼びかけに応じて帰省なしに年を越すわけでもなく、また、和諧(調和)社会なるものの構築のために帰省の思いを放棄するわけでもない。その理由は、中国人伝統の団欒に関わる問題で、長期にわたって故郷を離れている出稼ぎ労働者にとって非常に重大であるということのみならず、その期間が有給休暇にあたるため、この機会を放棄するわけにはいかない、ということにもよる。
共産党は、社会の安定と調和のために、“違法集会”を認めておらず、合法的な集会までもが統制を受ける。いま、天の神が、1千、1万に上る出稼ぎ労働者が広州駅で“違法集会”を開催せしめているが、この集会は、帰省が果されない思いに飢えと寒さが入り混じった怒りを内包しており、胡錦濤や温家宝はこれに満身の冷や汗をかいた。それゆえ、温家宝が3度江南を訪れ、胡錦濤が石炭の増産、輸送の増大を促したことや、他の政治局常務委員が視察、激励のために現場に駆けつけたことに道理がないわけではない。
かりに、災害が悪化せず、うまくやり過ごすことができたとしても、共産党が、再度難局を切り抜けたことを祝福できるにすぎない。このことが意味するのは、共産党の能力が高く、指導がすぐれているということではなく、中国の民衆が善良に過ぎず、野蛮かつ残酷な共産党をまた放免してやったということにすぎない。
しかし、今回の事件には、不思議な点、熟慮が求められる点が数多い。
第一に、今回の災害は、1998年の大洪水と、2003年のSARS流行に続いて、全土を脅かした災害である。現在、天変地異は、毛沢東が称するところの7、8年に1回ではなく、5年に1回のペースで発生している。こうした頻度の増加、防ぎきれない災害の発生は、中共の統治がますます不安定になっていることを示している。5年後に何が起こるか、そして、百年の繁栄なるものがあるかについては誰も知り得ないだろう。
第二に、経済のハイペースな成長と、災害のハイペースな増加とが正比例をなしており、ここに、災害と経済の連環を見て取ることができる。経済発展がもたらした生態系の破壊により、自然界の、人類、とくに中国人に対する報復が引き起こされている。残念なことに、この報復の対象は中国の大衆であるが、彼らは、経済成長の最大の受益者ではない。しかし、暫くすれば、この報復の対象は、経済の最大の受益者である中共特権階級に転化する。李鵬が中風に罹ったとの報道があるが、これもまた報復の一つではあるまいか?
第三に、中国経済の過熱がもたらしたインフレは、マクロ調整によっても抑制が困難で、中国の指導者を焦らせていた。しかし、今回、暴風雪が突然に発生したことにより、世界銀行は、中国のGDP成長を一桁の範囲に抑制し、経済の熱を冷ますことができると述べ、当局はようやく一息つくことができた。人知は天知に如かずと言うとおり、銀行は貸付を緩め、下落を続けた中国株式市場は生気を取り戻した。しかし、国家発展改革委は、今回の災害は中国経済のファンダメンタルズに重大な影響をもたらさず、中国経済の趨勢は変わらないと述べたことから、割れ窓理論が再燃することとなった。
中国株式市場はどこに向かうのか?中国経済は世に恐れるものがない。
第四に、当局は、今回の災害における経済損失を絶えず報告しようとするが、何人が被害に遭ったのかについての報告はない。これは、物だけを見て人を見ないことの典型である。1月31日時点において、政府系メディアによれば、大雪災害で60人が死亡し、直接的経済損失は530億元余りであるとのことであった。その後、当局は、広州駅の圧死事件(1名死亡)や、南京のガソリンスタンドの崩落事件(4名死亡)といった個別の“事故”については報じているが、総数については報じていない。死亡者数は本当にこれだけなのだろうか?湖南省郴州を例にとると、当地は、2月5日時点で、大雪による停電が10日間続いており、停水の期間も数日に及んでいる。低気温が突発的に発生すれば、0度に達していなくても人は凍死する。例えば、香港や台湾においても、0度以上で凍死者が発生する。しかし、郴州においては、非常に劣悪な状況にあって、凍死者が出たという報道は全くないが、これは社会主義の優越性によるものなのか?それとも、社会主義の詐欺性によるものなのか?この疑問に答えるのは難しい。また、被害を受けた他の20省の被害人口1億人の状況はどのようになっているのだろうか?
以上の不思議な状況から、当局は、今回の災害から、汲み取るべき教訓を真に汲み採ろうとはしていないと断定できるだろう。年初に重大な災害が発生し、来るべきものが皆来てしまったので8月のオリンピックは無事に過ごすことができるでしょう…いつも“災いは度重なる”というわけではないでしょう…それで済ますことができるのだろうか。天の神は共産党に親切を施し、彼らを守ってくれるのだろうか。
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