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相次ぐ各国首脳の五輪開幕式辞退=全世界で北京五輪参加見直しの潮流

 【大紀元日本4月3日】中国政府は最近2度チベットの封鎖を解き、海外メディアや15ヶ国の公使館の職員を迎え入れ、外部に対しチベットの「良い状況」を公開した。しかし、この事は全世界のチベット人虐殺に対する激しい非難や血腥いオリンピックボイコットの声を弱めることができなかっただけではなく、現在北京五輪参加見直しの気運が高まる西側諸国では、各国首脳らが次々と北京五輪開幕式参加を拒否している。

 3月14日、中共がチベットにおいて発砲後、チベット人に対する血腥い暴力行為はいまだに続いており国際社会から非難の声を浴びている。多くの国の指導者が沈黙を経た後、オリンピック開幕式ボイコットという方法で中共の人権迫害に対する意思を示し、同時に選手たちの権利に影響がでないよう保護した。しかし、一部の国の指導者、メディアなどは開催地変更も同様の効果があるとした意見を提出している。

 3月30日、中共五輪せい火採火式が、多くの抗議の中アテネで行われ、リレーが始まった。多くの政府要人、著名人、団体はすでにせい火リレーボイコットや拒否を表明し、これにより中共の残虐な人権迫害を非難している。

 これと同時に、国際的な精鋭数百人で構成された法輪功迫害真相聯合調査団(CIPFG)は、法輪功学習者生体からの臓器摘出の国際調査を中国共産党政府が拒否したことにより発起された「グローバル人権聖火リレー」がこのほど、米国に到着した。各級政府、政治要人、民選政府職員、団体などが次々と自らこの聖火の迎え入れ、或いは電話で支持の表明をした。中共五輪を捨て、人権聖火は国際上、新たな傾向を形成している。

 *世界のトップリーダーらが北京五輪開幕式を辞退

 3月26日、チェコ共和国ヴァーツラフ・クラウス大統領は中共が行ったチベット人弾圧に対する抗議が足りないという批判を受けた後、北京五輪への出席が出来ないことを表明した。プラハ市長のベーム、運動及び教育部長リスカ氏も先日開幕式ボイコットを表明した。

 3月27日、エストニア大統領スポークスマンのシダン氏により、トーマス・イルヴェス大統領の北京五輪開幕或いは閉幕式の欠席が伝えられた。また、テレビを通じてエストニア選手の北京五輪に対する発言に注目している。シダン氏はまだ大統領の開閉幕式欠席の理由が中共政権によるチベット弾圧とは明言していない。
チェコ共和国ヴァーツラフ・クラウス大統領(Getty Images)
エストニア共和国トーマス・イルヴェス大統領(Getty Images)
ポーランド共和国ドナルド・トゥスク首相(Getty Images)
ドイツ連邦共和国アンゲラ・メルケル首相


 3月27日、ポーランドのトゥスク首相が8月8日の五輪開幕式参加を拒絶した。首相は、政治家として北京五輪開幕式に出席するのは不適切だと話している。

 3月28日、独メルケル首相、シュタインマイヤー外相、国家元首ケーラー氏が相次いで北京五輪開幕式欠席を宣言。しかし、外部に対して原因は公表していない。

 仏サルコジ大統領は25日、開幕式ボイコットの考えは排除できないと伝え、あらゆる選択肢が開かれている。しかし、中国には説明責任を求める」と話した。

 早い時期に、台湾の新大統領である馬英九氏は、もし中共が人権迫害を続けるなら選手たちの五輪参加取り消しの可能性も排除できないことを示唆した。
仏サルコジ大統領(Getty Images)
台湾新総統 馬英九氏(Getty Images)


 欧州議会のペテリング議長は26日ダライ・ラマを招待し欧州議会に向け、事件に対する言葉を述べ、さらに欧州指導者の北京五輪開幕式出席の是非を質疑した。

 同議会のエドワード・マクミラン-スコット副議長は、「このような悲劇がチベットと中国で起きているのを目にしてEUは対岸の火事にしておくことは出来ない。世界の政治要人たちとEU27ヶ国の成員は彼らの良知を量り、北京五輪ボイコットの準備をすべきである」と述べている。

 *五輪競技場変更を呼びかける

 チェコ共和国の前大統領ヴァーツラフ・ハヴェル氏南ア前大統領デ・クラーク氏を含む6名の国際トップリーダークラスの著名人が3月21日に中共がチベットで行った暴力行為を非難する公開声明を発表した。彼らは、中共に、チベットに対し最大限の節制を保つよう促すことは“弱すぎる反応”であるとし、国際オリンピック委員会に五輪開催地の変更を真剣に考慮することを要求した。
チェコ共和国の前大統領ヴァーツラフ・ハヴェル氏(Getty Images)
前南ア大統領2名:マンデラ氏(左)とデ・クラーク氏(右)(Getty Images)


 3月27日、カナダのナショナルポストが発表した社説では、中共のチベット人に対する野蛮な迫害に対し、厳しい批判をしており、ハーパー首相に行動を取るように促した。また、北京五輪ボイコットとともに、国際オリンピック委員会に五輪開催地変更を建議することも促している。

 EU:オリンピックは五輪精神に符合する環境で行われるべき

 EU連盟各国外相は3月29日にチベットにおける暴力活動終結および中共とチベットの会談を呼びかけた。2日間の会議中、8月の北京五輪において何らかのボイコット行動を取るかどうかについてはまだ合意に至っていない。

 しかしながら、ベニータ・フェレロ=ヴァルトナー欧州委員会対外関係・欧州近隣政策担当委員は、EUがオリンピック開幕式ボイコットを排除しないことを示している。同委員はまた、3月30日発行の独誌の取材を受けた時に、オリンピックはオリンピック精神に符合する環境でのみ行うことができると述べている。つまり、人権尊重と言論および報道の自由に制限がない環境においてという意味である。

 委員はさらに、「我々は注意深く北京の何週間かの行為を観察し、その後ボイコット措置を決定すべき」と話している。

 *トップ選手ら五輪開幕式出席を拒絶

 3月27日、仏誌「ヌーベル・オプセルバトゥール」において仏五輪選手15人が胡錦涛宛てに人権尊重を呼びかける書簡を発表した。この後、更にトップ選手4人が加わっている。書簡には「我々は政治の人質を作ることも、独裁政権を支持することも出来ない。これにより、我々は貴殿に約束を守ることを丁重に要求する」と示した。

 2003年第9回IAAF世界陸上男子400m、仏レスリー・ジョーヌ選手は開幕式ボイコットの準備を表明した。その他の仏選手は北京五輪期間中リボンをつけるなど、ほかの形で人権重視に対する意思を表示するという。
男子400m、仏レスリー・ジョーヌ選手(Getty Images)
仏50mと100m自由形世界記録保持者ベルナール選手(Getty Images)


 3月24日、仏の有名な水泳選手、ベルナール選手が北京五輪開幕式をボイコットした。彼は最近欧州選手権において50mと100m自由形で金メダルを獲得したと同時に2つの世界記録を塗り替えている。また、開幕式ボイコットは重要なメッセージを伝えると話している。

 国際オリンピック委員会はさらに多くの国際的なトップ選手らが、五輪開幕式ボイコットを考えていることを早い時期に伝えている。

 *米下院議長北京五輪せい火リレーボイコットを支持

 米国下院のナンシー・ペロシ議長は3月28日、書面での声明で、中国政府が未だに国内およびチベットの人権問題を改善できていないことを理由に、サンフランシスコにオリンピックせい火が到着する際に(4月9日予定)、「すべての人、団体が表示する中国政府 (人権侵害)に対する見方を支持する」と発表した。

 
米国下院のナンシー・ペロシ議長(Getty Images)

ぺロシ議長は、「オリンピック憲章の中に明記されているように、オリンピックは普遍的・基本的道徳観を積極的に尊重するように促すべきであり、さらに中国政府が未だに当初の承諾を守らず、中国国内およびチベットの人権問題改善をしていない。国際オリンピック委員会は初めから間違いを犯し、2008年オリンピック主催国を中国にしてしまった」と指摘している。

 また、前英国国防長官ミカエル・ポーティロ(Michael Portillo)氏がタイムズ氏に寄稿した文中に「オリンピック聖火リレーは全世界が中国政府のチベット弾圧とダルフールに抗議するチャンスである」と書いてある。これと同時に、世界の指導者が五輪開幕式をボイコットする気運が高まり、大規模に展開し始めた。

 *辞退相次ぐ北京五輪せい火リレー

 北京オリンピック自体のボイコットを呼びかける以外に、北京オリンピックせい火リレーボイコットも国際社会が中共の人権迫害や血腥い弾圧を非難する方法の一つである。

 3月24日、ギリシャのオリンピア遺跡でせい火採火式が行われたが、多くの人々の抗議活動に遭っている。北京五輪組織委員会の劉淇会長の演説の際、「国境なき記者団」のロベール・メナール事務局長を含むメンバー3人が、手錠の五輪が描かれている黒い幕をかざし、「自由」「自由」などと叫びながら、演壇の後ろから乱入した。

  韓国数学院の金昌鉉院長も先日北京五輪聖火リレーをボイコットした。金院長は昨年、北京五輪せい火ランナーに選ばれたが、3月27日に「私は直接チベットを助けることは出来ない。しかし、人権を踏みにじる中共のための聖火リレーもできない。これは自分の良心に背くことになる」と伝えた。この知らせは韓国社会を驚かせた。

 *続くチベット人の抗議活動と弾圧

 国際社会が中共を非難する中でもチベットでの弾圧と抗議活動はいまだに続いている。知らせによれば、連日チベット各地において大規模な民衆の抗議活動が発生しており、中共軍警察の武力による弾圧に遭い、100人以上のチベット人が射殺され、1000人以上が重軽傷を負っている。

 29日午後、チベット人数千人がラモチェ寺及びジョカン寺の前で抗議活動を行った。中共軍隊はラサ市の主要寺院である両寺院を包囲し、さらにラサ市区の一部を閉鎖した。このため小召寺では中共軍警察による弾圧に耐えきれず1人のラマ僧が首つり自殺をした。このあとさらに、チベットアムド地方碌曲県のチベット人が中共の弾圧により自殺の道を選んだ。

 *チベット弾圧を非難すると同時に生体からの臓器摘出にも注目せよ

 全世界がチベットで発生している血腥い弾圧に注目していると同時に、先ごろ国際調査が発布した資料がある。中国大陸でいまだに行われている、生きた法輪功学習者からの臓器摘出という行為についてのものだ。

 中国問題についての専門家である張傑連氏は、国際社会において中共によるチベット人弾圧を非難すると同時に、生体からの臓器摘出の罪についても非難し続けている。「あれはさらに残忍で、痛ましく、文明社会では受け入れることが出来ない行為だ」

 *医師が手紙でスピルバーグ監督に中共の生体からの臓器摘出の事実を伝える

 先ごろ北京五輪顧問を辞任した米国のスピルバーグ監督は、辞任前に中共による生体からの臓器摘出の事実を知らされたという。

 ブログで文章を発表している米国医師トルステン(Torsten)氏は、今年の初め中共が生きた法輪功学習者から臓器を摘出し、奪い取っていることを手紙で監督に知らせた。

 監督の辞任にこの事が直接関係しているかは定かではないが、はっきりしているのは、監督は外界から呼びかけた後、時間を置いてから辞任決定を伝えているということだ。中国問題専門家の張氏は「あらゆる人が中共による生きた法輪功学習者からの臓器摘出という行為を知った時、その人の良心が沈黙を続けることを許さないだろう」と述べている。

 中共によるこの残忍な行為を調査する国際組織「法輪功迫害真相調査連盟(CIPFG)」のスポークスマンのケヴィン・ヤン氏はこれについて賛同しており、該団体が発起した人権聖火はこの事から国際社会の各界において広く支持されていることを示した。
スピルバーグ監督(Getty Images)
中共による生体からの臓器摘出事件は国際社会の非難に直面している。写真は摘出シーンの再現(Getty Images)


 *中国国内外で支持される人権聖火

 300以上の国際精鋭グループで組織されるCIPFGが発起した人権聖火グローバルリレーは欧州、豪州を巡る過程で各国政治要人と各界の支持を得ている。3月30日、人権聖火は米国に入った。カリフォルニア州サンノゼ市のチャック・リード市長自ら受け取った。 

 また、東海岸のボストンにおいて、マサチューセッツ州連邦参議員エドワード・ケネディー氏が祝賀と支持のメッセージを寄せた。

 
マサチューセッツ州連邦参議員エドワード・ケネディー氏もリレーを支持(Getty Images)

3月23日から中国大陸においても人権聖火は展開されており、民衆、特にインテリ層に支持されている。前山東大学教授の孫文広氏、上海民主人士および自由選稿人の李国涛氏、前陝西テレビ局記者の馬暁明氏、貴州資深民主人士および自由作家の陳西など中国大陸の学者らはみな、大陸での人権聖火リレー活動の意義は深いと話している。

 彼らはこの活動を伝播する勇気、正義と良識を認め、中国民衆だけではなく、世界の注目を中国に向けさせ、世界レベルで中国民主と人権の進歩を推進しようと考えている。彼らは人権聖火の活動によって中国独裁政権が侵す人権に対する悪行、中共による生きた法輪功学習者からの臓器摘出を含む人類に反する行為を制止することを望んでいる。

 西側トップリーダーの五輪開幕式のボイコット声明前に、チベット人及び団体、演芸界、メディア、政治要人などなど多くの団体、個人が五輪ボイコットを呼びかけており、多くの国のトップリーダーがボイコット行動に加入する動きが高まってきている。

 全世界の中共による五輪ボイコットと人権聖火支持は今、新たな潮流となっている。

 
(記者・温玉謙、翻訳・坂本)


 (08/04/03 09:09)  





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