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五輪リレー中、過激になった中国人が現場の警察に拘束された

豪州政府:五輪トーチリレー中、過激化中国人留学生を起訴

 【大紀元日本4月30日】北京五輪トーチは4月24日、豪州首都キャンベラで混乱の中でリレーが行われ、中国人留学生は1万人ほど組織化されたかのように各地からキャンベラへ続々と参集した。彼らの激しい行為と共になだれ込んできた「赤い潮」は、自由・民主・平和を尊ぶ豪州社会および西洋各国メディアを驚愕させ、その余波は未だに消えていない。当時、警察に拘束された過激な行動で逮捕された中国人留学生5人は、起訴された上、強制送還の可能性が高まった。

 
中国の赤い旗で身を包んだ中国人学生

豪州連邦警察によると、逮捕された学生らは当日に解放されたが、5月1か2日に裁判所にて判定が出されるとし、最高1100豪ドル(約10万円)の罰金に処されるという。移民局関係者は、無犯罪記録の規定によって、彼らの学生ビザは取り消される可能性があることを明らかにした。今回逮捕された学生はシドニーの王万軍、張志遠、メルボルンの鄭乃瑞、江源および老斉の5人。

 *「愛国行動」はマイナス効果、学生ビザ取り消されえる

 豪州大手新聞「ザ・オーストラリアン」紙では、題名「中国人は抗議者に暴力を振るう」記事で、中国人学生らの暴力的な行為を詳しく報道した。報道によると、トーチ・ランナーがキャンベラ市街を通過したときに、大勢中国人留学生が組織されたかのように、彼らより遥かに人数の少ないチベット側抗議者を取り囲み、恐喝と嫌がらせをした。彼らは豪州の各地区からトーチリレーを応援にきたはずだが、実質上五輪トーチが豪州でのリレー活動を妨害しているという。

 
暴力交じりの混乱現場

当時、現場で取材に応じたキャンベラ市民は中国人留学生の行動に不満を示した。この市民は「赤い旗を持った学生らは、西洋の文明を見習うべきだ。豪州ではそれぞれの個人は自由に話す権利がある。他人が意見を述べているときに恐怖を感じさせてはならない」と憤りを持って語った。

 
中国人学生の過激な行動に、豪州婦人は「黙りなさい」の仕草を示した

海外華人たちは、今回の中国人留学生の行動は、まさに文化大革命当時、紅衛兵のやり方で、表現された過激な行動はかれらの今後の生活にマイナスの影響を与えると懸念した。

 活動に参加した学生の中には、ネット上で、「西洋人には我々の文化は分からない。赤い色は外国人には反感と恐怖を感じさせるものだ。豪州人が不安に陥ることは確かだ」と反省する者もいる。

 現地メディアは4月29日のトップページで「留学生5人起訴、送還の可能性あり」の見出しで報道し、中国人留学生らは、午後3時~同9時までに全員が開放されたが、起訴され、移民局に強制送還される可能性が大きいとした。

 *「赤い潮」の背後に潜む黒い影

 在豪州中国領事館の元外交官・陳用林氏は、五輪トーチ通過現場にここまで沢山の学生が集まったとは、中国大使館および領事館が背後で操作しているとし、「過去の領事館での経験では、中国は豪州はじめ、全世界において、ピラミッド式制御システムを構築しており、海外華人団体の和統会および学生会団体(主に中国学生学者聯誼会を指す)を組織している。和統会の本部は中国にあり、学生会の毎年の総会は中国大使館または領事館で開かれていることから、中国当局はすでにその黒い手を華人社会に忍び入れた」と分析した。実際、キャンベラの活動に参加した学生らは、交通手段や昼食などを無料提供されたことを認めている。

 豪州主流メディア、シドニー「デイリー・テレグラフ」紙は、「キャンベラでトーチリレー、混乱中に暴徒化した中国人」と非難し、メルボルン「ザ・タイムズ」では、「五輪トーチは大衆の怒りを買った」の見出しで記事を掲載し、豪州主流社会が今回の中国当局の自作自演の茶番劇に対する憤怒を示した。

 トーチリレー現場に集まった運主運動家の孫立勇、袁鉄民らは、五輪は支持するが中国共産党政権による五輪の開催に反対だとし、中国は民主を実現しなければ、五輪を開催する資格はないと主張した。また、中国自身が人権を侵害しているとし、五輪精神を踏みにじっていると指摘した。民主運動家らは学生らの情熱に理解を示し、自分たちが若いときも騙されたとし、学生らに悪罵され、スローガンが奪われ破り捨てられても、恨む感情は生じないとした。ただ、学生らに対して、同情的で悲しさでいっぱいだ。学生らに対して、「愛党」と「愛国」を見極めて、中国共産党にこれ以上に利用されないよう呼びかけた。

 *中国領事館責任逃れ、国民不満買う

 一方、起訴日が近づき、外交手段を通じての解決を求めた中国人留学生らは、中国領事館がこの事件は領事館と無関係で、「沈黙」を守っていることに対し、不満を抱いている。これについて、ネット上で多くの留学生の注目を集め、各界にも関心を示している。

 
混乱が生じた中国人学生と抗議団体

中国国内の新聞編集者・淡白寧静さんは、「海外の中国学生が起こした過激な行動からもたらされた結果は、すべて中国政府が責任を負うべきだ。学生らの行動は、政府の真実でない言論扇動下でのものだから、騙されたとみなすべきだ。今回、中国領事館の態度は共産党の身勝手さと恥知らずな側面をあらわにした」と語った。

 黒龍江省人権活動家の李国柱さんは「中国政府は公民の声に対して、政治手段を用いてはならない。豪州の民主と自由は周知の通り、豪州側の対応は非難すべきところがない。学生らが豪州側に謝罪し、先方に許してもらうべきだ。中国領事館の無責任な態度は、中国人が全員驚いている。中国領事館が、中国人の権益を無視していては、中国を代表することはできるのか」と意見を述べた。

 
*憂慮される学生の立場


 ある年老いた華僑は、逮捕された中国人学生に同情を示し、中国領事館の無視も予想していたことだとし、「豪州は民主自由法制の国で、豪州では権力を用いて罪を逃れることはできないのだ。すべてが法律に則るのだ。中国領事館は自作自演の茶番劇がばれて、国際社会の非難を恐れるから、学生らの生死を無視するのだ。このことは予想していた」と中国人留学生らにとって良い教訓だと語った。

 一方、豪州地理歴史学者の李元華さんは「数日前に、北京五輪トーチリレーを応援に出かけた人々は、中国共産党が中国人に詰め込んだ「愛国」に騙されて、自身が愛国者だと勘違いしているとし、その場で起きたすべての行動は、愛国を歪曲した意識と行為であり、党・国を区別していないと指摘した。中国当局が民族主義を煽ったのも、愛国主義を利用して中国人をしっかり制御し、犯罪者にさせるのだ」と指摘した。狂乱的に激しく叫んだ「愛国者」らにとって、まさに最も悲しい結末だとし、一日も早く目を覚ましてほしいと語った。

 (記者・駱亜、翻訳/編集・余靜)

 (08/04/30 11:11)  





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