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高騰する穀物価格、広東省で深刻=写真は2008年4月8日、武漢で、客が米をチェックしているところ(Getty Images)

中国広東省:国内最悪の穀物不足、民衆に買い溜め心理

 【大紀元日本4月15日】中国広東省統計局が公表した、農村経済状況の展望に係る報告によると、同省は穀物が大きく不足しており、穀物需給における構造的な不足の局面が長期的にわたって存在することになるという。また、最近、広東の一部民衆の間には、買い溜め心理が発生しているという。

 最近の数か月において、穀物の国際価格が高騰を続けており、世界銀行は、穀物価格及びエネルギー価格が最高価格を連続6年間更新していることを警告している。中国大陸において最も穀物が不足している広東省が、いかに米価格の高騰に対処するかが各界の関心の的となっている。

 「中国経済週刊」の報道によると、広東省統計局の統計として、昨年における広東省の穀物生産量は1284.66万トンで、前年に比べて3.4%の増加となったが、需給の突出した矛盾には依然として変化はない。

 広東は、中国大陸において、人に比して土地が少ないことが突出した省であり、穀物消費が多い省であるのと同時に、穀物不足が多い省となっている。広東省農業庁官員によると、近年、広東省における穀物生産量は、1400万トン前後で安定しているが、自給率は40%に満たず、年間の不足分は2400万トンに及んでいる。60%の不足分は湖南省、江西省、広西省、安徽省等の省区から調達する必要があり、広東は、既に中国第一の穀物不足の省となっている。そして、この状況は全く改善されておらず、一層深刻化している。

 統計局によると、広東省おける耕地資源の不足は、以前から改善が困難である。穀物生産に対する資源制約の影響、また、穀物生産の低効率の問題解決が困難であることから、広東省は穀物が大きく不足しており、穀物需給における構造的な不足の局面が長期的にわたって存在することになるという。

 更に、今年初め、中国、エジプト、ベトナム、インド等の国が米の輸出を引き締めるシグナルを発すると、続けて、タイの米輸出価格、香港の米価格の暴騰が起こり、一部の広州市民に買い溜めの心理が発生した。

 広州で働く羅さんによると、彼女は、3月において、母親に、不測の事態に備えるため、数袋多目に米を買うよう提案していた。

 羅さんは次のように語る、「豚肉、牛乳、食用油がこんなに値上がりしています。これが米に飛び火しないことを誰が保障できるのでしょうか?私は、多くの友人にもこのように提案しています」。

 東莞の米卸売価格が全面的に上昇

 東莞の米卸売価格は、4月1日より全面的に上昇しており、輸入香米の上げ幅は20%、国産米の価格は平均で5%上昇しており、小売価格もまた、近く上昇することが予想される。

 報道によると、スーパーマーケットにおける販売量において、上げ幅が最大である香米が少数を占める一方、価格の低いトウモロコシ、中国米等が多数を占める。一般家庭や粥店は主にトウモロコシを購入するが、一部の高級茶餐庁においては、蒸しご飯に香米を使うため、一部の茶餐庁は、米が値上がりすれば、同業者の状況を見ながら、蒸しご飯の価格を値上げする可能性があると語っている。

 東莞における米卸価格の上げ幅は以下のとおりである。

 ●輸入香米  15%-20%

 ●東北米、中国米      3%- 5%

 ●維他金象香米5キロ袋*  51.3元→54.5元

 ●紅水晶トウモロコシ5キロ袋* 29.5元→33.3元

 (予想小売価格は32.8元→36.8元)

 ●嶺南人家もち米5キロ袋* 30.8元→34.9元

 ●金舫中国米5キロ袋* 29.8元→33.5元

 *金象、紅水晶、嶺南人家、金舫はブランド名

 広東の食用油価格が再び値上がり、最高で10元の上げ幅

 生活物資の値上がりが続く中、先月下旬より、広州の市場において、多くのブランドの食用油の価格が、昨年来の高価格に重ねて値上がりしており、上げ幅は平均で4元-10元となっている。広東省物価局のサイトは、先日、2社の食用油会社の値上げ申請に対して同意したことを公表した。

 「新快報」の報道によると、広州のカルフール、トラストマート、万佳など、多くのスーパーマーケットでは、内地において有名な食用油のブランドである刀唛、紅灯などが先月上旬から値上がりしており、上げ幅は4%-10%となっている。天河南ニ路にある万佳では、一部の菜種油、コーン油の値札が変わっていた。食用油が日増しに上昇するのを見て、多くの広州市民は、今は計算を尽くして油を買わなくてはならないことを嘆いている。

 中山市鷹唛食品の馬永宏・市場担当部長によると、同社は、1か月前に省物価局に値上げの同意を得たが、それ以後原料価格に一定の変動が生じたこと、当社のマーケティングなど多方面の市場戦略上の要請から、まだ製品価格を値上げしていない。深圳南順油脂の馬暁梅・広報部長によると、南順油脂は、物価局の回答を得て一部製品の価格を値上げしたものの、実際の小売価格の上げ幅については明らかにしなかった。

 報道の指摘によると、内地の大豆油代理業者の間では、品切れの現象が顕著に発生しており、80%の卸売業者の手元に商品の供給がない。このため、国家発展改革委は、食用油の生産業者に対し、5月1日以降に値上げをするよう求める可能性があるとの情報がある。

(翻訳・飛燕)

 (08/04/15 10:31)  





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