【大紀元日本4月20日】今年2月、米国で中国産材料を使った薬を注射された人の死亡が相次ぎ、米製薬会社バクスターは、製品の自主回収を大量実施した。この事件について、米FDA(食品医薬品局)は4月15日、製造側である中国が利益追求のために偽造原料を使い、その偽造原料が汚染されていた可能性が高いとの調査結果を議会に報告した。FDAは来月に中国で事務局を構えることを計画、「より積極的に薬物の安全を監督するため」と説明している。
今年に入り2月までに、米国国内でヘパリン製剤を使用した患者約103人以上が死亡。数百人がアレルギー反応を起こしたことが発覚した。この製剤は、人工透析時や手術後などに血液が固まるのを防ぐために使う抗凝固薬である。問題の製剤を輸入したのは、米医療関連会社バクスター・インターナショナル社。事件後、FDAが中国の工場に調査官を派遣するなど原因の特定に務めた。
その後、問題の製剤には、医薬品への使用が禁止されている栄耀補助食品の成分「コンドロイチン硫酸」が最大50%の割合で混入されていることが、FDAの調査で判明した。
米国上院は、4月15日に公聴会を開き、FDAの調査員アンドリュー・フォン・エッシェンバッハ氏が冒頭の調査見解を示し、汚染された偽造原料を使う責任側の具体的名前は挙げなかった。一方、バクスター社は、製品を仕入れる前にすでに汚染されていたと、主張している。
問題のへパリン製剤は、中国の家畜加工業者が豚の小腸から粗製品を作り、米国系上海近郊の現地工場で加工後、バクスター社が輸入して最終製品にしている。同社は米国のヘバリン製剤市場で50%のシェアを持ち、事件後、ほぼすべてのへパリン製品の回収を行った。
前述のFDAのアンドリュー調査員は15日、米上院のFDAの予算編成を担当する委員会に対し、「この事件は経済詐欺案件の可能性が高いと、我々は疑っている」と報告した。
ロイター通信は、同製剤に汚染された偽造原料が使われたことについて、豚などの動物の腸から抽出する本物のヘバリン成分よりも、この偽造原料の製造コストが遥かに低いためではないか、と指摘。中国の多くの製造工場は極めて小規模の個人経営で、生産管理は野放し状態にある。低コストを追求するあまりに偽造原料を使う可能性は十分に考えられると報じた。
一方、AP通信は米国厚生省幹部の15日の発言を引用。中国当局の許可が獲られたら、FDA中国事務局の運営は5月から始まる予定。目的は中国製品の安全問題を解決するためと、報じた。
日本の厚生省によると、この問題のへパリン製剤は、日本に輸入はされていない。
中国製食品や、製品の安全問題が後を絶たないことに、中国製品の安全性に対する懸念が一層強まっている。
(記者・華明、翻訳・編集/叶子)
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