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中国全土から北京に集まった直訴者=2007年12月(TEH ENG KOON/AFP/Getty Images)

北京五輪に向け、直訴者の大規模逮捕開始=北京

 【大紀元日本4月29日】北京五輪まで後3ヶ月余り、北京当局は徹底的に調査を始め、地方から上京した民衆を追い払う行動に出ている。公安は、路上で民衆の一時宿泊証明書を抜き取り検査している。民宿などの宿泊先を閉鎖させ、宿泊者を厳重に監視制御し、しいては「信訪弁」(民衆の陳情を受付ける場所)で直訴者らを拘束するなどの厳戒態勢を取っている。

 ラジオ自由アジア(RFA)によると、直訴者らが集まっている豊台区の区管理員および居住委員会などは、当局からの通達を受けていて、民宿など施設に対して取り締まりが始まった。直訴者の趙さんによると、4月19、20日に豊台区政府主導部署の者が居住委員会を訪ね、豊台区は北京の重点地区だとし、民宿などの経営を中止しなければ、懲罰されると宣告した。取り締まり対象は、特に法輪功(ファールンゴン) 学習者および直訴者だという。

 海外メディアによると、北京で宿泊設備や部屋を賃貸する場合、貸主は当局から配られた記入用紙に、各々顧客の詳細情報の記入を義務付けられている。記入漏れがあった場合、貸主は200元(約3000円)の罰金または拘留に処されるという。

 一方、警察は町中を巡回し直訴者らしき者に対して、盛んに一時宿泊証明書を抜き取り調査した。4月25日午前、直訴者らが集中している寿宝荘地区は警察に包囲されたという。

 直訴者の曹さんは取材に対して、「数日前の午後11時半ごろに、南駅付近で公安は突如、抜き取り捜査を開始し、私は様子が変だと思い、トイレへ行く振りをしてそのまま逃げた。私は結局、風邪を引いて子供と数日間も町を彷徨った。我々直訴者はもう生きる術はなくなった。中国政府は5月1日にも大規模の逮捕が行われる。政府は何故、無実な我々をひどく扱うのか、私はもう居場所がなくなった」と訴えた。

 曹さんら多くの直訴者は、宿泊を拒否されたことから、橋の下や町の隅で寒さを忍んでいることを明らかにした。曹さんは、「胡錦濤は調和の社会というが、どう調和するのか?五輪の開催は、我々直訴者にとって、深刻な問題をもたらした」と指摘した。

 湖北省鄖西県から来た直訴者・鄭さんの夫は、8ヶ月前に県の公安に拘束され連れ戻され刑務所に入れられた。鄭さんは「夫・鄭大靖は県委書記に拘束されて、3月19日に当局の者に暴力を振るわされ、歯がぼろぼろになった。夫は窓が封じられて、暗くて湿気の多い部屋に監禁されている。県委書記は、地下刑務所を設け直訴者らを監禁することは、胡錦濤の命令なので、直訴者らが訴えても無駄だ」と嘆いた。

 もう1人の直訴者、浙江省出身の友人は国家信訪局で申請用紙の記入をしているときに警察に連行されたという。直訴者は「表で申請用紙の記入をまず求められて、用紙をオフィスの中へ出すように言われる。中へ入っていくとすぐに、裏口から出され移動させられて拘束されるのだ」と内情を明らかにした。

 
(翻訳/編集・余靜)


 (08/04/29 07:57)  





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