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泥水を噴出している火山『ルシ』。噴射中心は深さ30mの大きな穴で、硫黄臭と白煙がもうもうと立ち、空を覆う(AFP)

泥水噴出開始から二年、地球にできた大きな傷口=インドネシア

 【大紀元日本5月30日】インドネシア東ジャワ島ポロン郡の火山が2年前、突然高温の泥水を噴出し始め、今も止まることがない。これにより、十数ヶ所の村が浸水し、損失は37億米ドルを超える。科学者は、もし泥水を封じ込める有効な手段が見つからなければ地球に大きな傷口を作ってしまうだろうと予測しているという。

 インドネシアのメディアによると、2006年6月2日早朝、アハメッド・ムタジールさんは家の前でバイクを修理していた。8時を回った頃、地面の下からゴロゴロという唸り声を感じた。ムタジールさんは「あれが爆発だった。泥水が噴き出し始めた。5mに届くほどだった」と当時を語る。

 次の瞬間、みなが逃げまどい、村中が大混乱となった。ムタジールさんも母親と2人の兄弟と共に何も持たずに家を離れた。その時はすぐに戻れると思っていたからだ。

 しかし2年が経ち、彼の村およびポロン地区の大部分が泥水に呑み込まれ、無くなってしまった。この2年来、火山は約1億立方メートルの泥水を噴き出し12の村が埋没、1万6000人が家を失い、数十人が命を落とした。

 これまでに泥水は毎日およそ15万立方メートルを噴き出し続け、その量はプール50杯分にもなるという。噴火口に通じる狭い道路には数十台のトラックが噴出した泥水を運ぶために1列に並んで待っている。運ばれた250万立方メートルの泥は、周辺地区で建造している13kmの堰に利用されている。

 現地の人々はこの泥水を噴出している火山を『ルシ』と呼んでいる。噴射中心は深さ30mの大きな穴で、硫黄臭と白煙がもうもうと立ち、空を覆っている。

 国際通貨基金は、ルシ火山がインドネシアに与えた経済損失は37億米ドルで、状況はさらに悪化するものと見ている。科学者は、もしこの泥水を封じ込める事が出来なければ現地の地層は沈み、最終的には地球の大きな傷口を残すだろうと予測している。
これは昨年撮影されたインドネシアの航空写真。泥火山(マッド・ボルケーノ)はすでに600ヘクタールを覆い尽くしている。東ジャワ州ポロン郡の多くの家が泥水に埋没し、1万6000人がこの地区を離れている(AFP)


 
(翻訳・坂本)


 (08/05/30 08:40)  





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