【大紀元日本5月1日】このほど公表された「中国経済成長報告2008」の指摘によると、短期的には、中国の物価が全面的なインフレに転ずる圧力が大きくなり、経済成長が急落するリスクをもたらすが、輸出の減少などの要因を考慮すると、将来においてデフレ圧力が発生する可能性があるという。
「中国経済網」の報道によると、この報告は、北京大学中国国民経済計算・経済成長研究センターが4月25日に公表したもので、中国統計局の多くの専門家が執筆に参加している。
執筆者の一人である北京大学経済学学院の劉偉・学院長は、現在の中国は、投資から工業製品、消費財などの分野における価格が顕著な上昇を示しており、短期的にみて、構造的なインフレから全面的インフレに転じる可能性があり、現在はその転換点にあると警告する。
報告の指摘によると、最近5年間における中国経済の平均成長率は、10%で、これが、物価上昇圧力を強めている。昨年における消費者物価指数(CPI)の伸び率は4・8%であったが、今年第一四半期における伸び率は8%となっている。
また、報告の指摘によると、現在の物価上昇には、コストが牽引する要因、需要が牽引する要因;内生的要因、外生的要因が存在する。食品価格は、物価を押し上げる主な要因になっている。工業は、原材料価格の上昇を一定程度加速している。投資需要もまた、物価上昇を誘発する要因となっている。
このほか、国際市場における物価、とくに初級製品の物価上昇が、今般の物価上昇を助長している。信用供給の常軌を逸する伸び、企業コストの上昇もまた、物価を一定程度引き上げている。これら多くの要因が、新たな結果をもたらす可能性がある。
また、報告によると、公共サービスの一部分野における価格上昇が、やがて企業コストに化体されるが、こうしたコストの増加は必然的に発生するという。さらに、上流企業のコスト増加は、やがて下流のプロセスにおいて表出する。同時に、労働力等の様々なコストもまた、上昇することとなる。
北京大学中国国民経済計算・経済成長研究センターの蔡志洲・副主任によると、今年の物価上昇率が約5%であれば問題は大きくないが、かりに6%を超え、ひいては7%の水準に達すれば、問題は比較的突出することとなり、電力などの価格調整などにおいて犠牲を払わなくてはならない。
執筆者の一人である中国統計局計算司処長の施発啓氏の見解によると、今年の物価上昇率は、おそらく約6%に達するが、長期的に見て、物価問題を過度に懸念する必要は必ずしもないという。
施氏の指摘によると、今年前半における物価上昇圧力は比較的大きく、上半期における物価の突発的上昇という要因によって物価上昇率が5%以上となるが、下半期の上げ幅は相対的に低くなるという。
また、施氏によると、輸出が米国におけるサブプライムローン危機等の影響を受けるといった要因を考えると、中国において製品の過剰生産の状況が発生し、このため、将来的には経済にデフレ圧力が発生するという。
報告によると、中国が毎年費消する石炭、石油、鉄鉱石、電力、コンクリートなどの世界の総消費に占める比重は、中国のGDPが世界のGDPに占める比重を大きく上回っている。このように経済が相対的に粗放型となっている原因は、電力、石油、石炭などの資源価格が整合的でないことである。
しかし、施氏によると、現在の視点からみて、中国の次の調整は、調整の力点をうまく捉え、短期的な調整のペースを過度に速めてはならず、また、輸出の伸びも一定のペースを保つ必要があるという。
(翻訳・飛燕)
(08/05/01 06:23)
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