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【漢詩コーナー】回郷偶書(唐・賀知章)

 【大紀元日本6月13日】

回郷偶書 唐・賀知章

少小離家老大回
Shào xiǎo lí jiā lǎo dà huí
鄉音無改鬢毛摧
Xiāngyīn wú gǎi bìnmáo cuī
兒童相見不相識
Értóng xiāng jiàn bù xiāng shí
笑問客從何處來
Xiào wèn kè cóng héchù lái

(訓読)

少小にして家を離れ、老大にして回(かえ)る
郷音改まること無く、鬢毛(びんもう)摧(すた)る
児童 相見て 相識(し)らず
笑ひて問う「客は何れの処より来(きた)る」と

(日本語訳)

若いときに郷里を離れ、年老いて帰ってきた。
自分のお国なまりは変わっていないが、鬢毛が薄くなった。
子供たちは、私を見ても誰だかわからず、
「お客さんはどこから来たのですか」と笑って尋ねてくる。


【ひとこと】

 賀知章(659-744)は、杜甫の「飲中八仙歌」の筆頭に挙げられているほどに酒を好んだ。後世に長く語り継がれている詩はそれほど多くない中、この「回郷偶書」は、「今浦島」の心境を詠ったものとして処々で詠じられ、語り継がれてきた。

 私の最初の赴任先に森脇という先生がいらした。あごにふさふさした白いひげを蓄え、仙人のような風貌をしておられた。その先生の研究室に初めてお邪魔した際、中国語で朗々と詠じてくださったのがこの詩であった。

(智)

 (08/06/13 00:33)  





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