【大紀元日本10月14日】2008年度ノーベル平和賞が最も有力な候補者とされていた中国の人権活動家・胡佳氏(男、35歳)にではなく、フィンランドのアハティサーリ前大統領に授与された。胡氏の妻・曾金燕さん(25歳)は、中国共産党の恐怖の弾圧に直面しながら、これからも人権のために抗争していく、と挫けない意気込みを語った。
北京テレビの元ディレクターだった胡佳氏は後に中国の人権、エイズ、環境保護の活動家となった。これまでに、インターネットサイトや、外国メディアの取材などを介して、中国当局による人権弾圧の実態を明らかしたり、当局の血液売買の政策が招いたエイズの大規模感染の被害者を支援したり、環境破壊の問題を訴えたりしてきた。その彼を、中国当局は犯罪者として逮捕、今年4月に「国家政権転覆罪」で3年半の懲役刑を言い渡した。いま、彼は獄中で服役中。その妻と11ヶ月の娘は自宅軟禁中。
今年は国連の「世界人権宣言」公表60周年であり、それに加え、中国当局は五輪招致の際に交わした人権改善の約束をも履行しなかったことに批判の声が根強い存在する中、外部は、胡佳氏を含め中国、ロシア、ベトナムなどの国の政権異議者はノーベル平和賞を受賞する可能性が高いとみていた。
一方、中国外交部は10月7日、今年度のノーベル平和賞は中国の人権活動家にではなく、「的確な人選」に授与すべきとけん制していた。
10月10日、ノルウェーのノーベル賞委員会は平和賞をフィンランドのアハティサーリ前大統領に授与した。インドネシア・アチェ州独立紛争の和平交渉を仲介するなど、さまざまな紛争の解決に携わってきたことが評価された。それに対し、中国当局によるチベットと国民への人権弾圧が無視されたと異議の声が上がっている。
英国駐欧州議会の議員、民主・人権機構「Democracy and Human Rights Instrument」の創始者、エドワード・スコット氏はそれについて、「中国の改革を促し、世界をもっとよくする機会を逃した」とコメントし、中国の人権派弁護士・高智晟氏、胡佳氏はノーベル平和賞の最も的確の人選である、と評した。
英国のガーディアン紙は、中国の人権記録を強調するために、受賞者は中国の政権異議者である可能性は高いと推測されたと伝え、「委員会は最も安全、最も受け入れやすいアハティサーリ氏を選んだ」と報じた。
英国のテレグラフ紙は、「この賞は勇敢に生命と監禁の危険を冒しながら、人類の自由を追い求める方に授与すべきと、多くの人々は認識している・・・。大多数の評論家は、最も条件に適するのは胡佳氏と(ロシアの)リディア・ユスポワあるとみている」などと報じた。
胡佳氏が受賞されなかったことを知った後、自宅に軟禁されているその妻・曾金燕さんは監視の隙を計らって、自宅マンションの下で待ち構えるAFP通信の記者に会い、怯えながら「多くの人は声を上げることを恐れている。私も恐怖に負けないように努力している。しかし、私たちががんばらなければ、(中国の人権)状況はもっと恐ろしくなる」と語った。
 | | 逮捕される前、自宅でメディアの取材を受ける胡氏夫婦(AFP通信) |
関連の報道によると、北京五輪期間中に、中国当局は曾金燕さんを北京の自宅から地方に強制連行し16日間身柄勾留した。当局は彼女に、「過ち」を犯すと獄中の夫にとって不利になると警告したという。
2007年5月、米タイム誌が発表した「世界で最も影響力のある100人」の中、胡錦濤国家主席らと並び、曾金燕さんの名前もあった(中国メディアは胡主席の入選を伝えたが、曾金燕の入選を報じなかった)。去年、夫婦そろって、国境なき記者団から「報道自由特別賞」を授与された。
胡佳氏は逮捕される前に、「中華民族の尊厳は現在、共産党に踏みにじられている。祖先と子孫代々に面向けできるために、私たちはいかなる犠牲を払ってもその価値はある・・・」と語った。
「中国当局の言論抑制は依然として厳しく、それこそが胡佳をノーベル平和賞から遠ざけた要因ではないだろうか」と、ある外国人ジャーナリストは指摘する。
(記者・馮静、翻訳編集・叶子)
(08/10/14 01:24)
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