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【書評】『夫婦の格式』(橋田壽賀子・著)

 【大紀元日本11月15日】「夫婦の間では、男女平等はありえない」「男を立てなさい。女はもっと利口になりなさい」と、女性を叱咤激励する著者・橋田壽賀子氏。現代の若い女性には、少し厳しすぎる言葉ともとれるが、彼女の著書を読むと、不思議と納得できる。なぜならば、橋田氏自身、超売れっ子の脚本家であるにもかかわらず、家事を完璧にこなし、夫の前では決して原稿用紙を広げず、時に喧嘩をしながらも夫を立ててきたからだ。

 橋田氏の夫は、TBSに努める辣腕プロデューサー。毎日付き合いがあって、帰宅時間が12時を回るのは当たり前。それでも、橋田氏は晩御飯の支度を整え、いつ帰るかも分らぬ夫を待つ。昔は携帯電話もなく、夫も「帰るコール」をするのは男の沽券にかかわると思っているから、せっかく作った食事が余ることもしばしばだったという。それでも、橋田氏は「夫婦別あり、長幼序あり」といって、夫婦といえどもルールがあり、「夫には仕えなければならない」と述べている。昔は、洗濯物は女物と男物を別々にして洗い、風呂は男が先で女は後。朝は夫より先に起き、夜は夫の寝入りを待って床につく。食事は男が上座で、女は下座、そして究極は、「男子厨房に入らず」。橋田氏は、自分の信じる「立派な嫁」になるべく、食事や掃除などにうるさかった夫にも笑顔で接し、家事を完璧にこなしながら、夫のいない時に脚本を書いていたと述べている。橋田氏曰く、「いまの女は、やることもやらないで御託ばかり並べる」「男女平等だから、子育ても家事も半分ずつ、なんてそういう女は結婚をする資格がない」と、現代の若い女性には耳が痛くなる言葉が並ぶ。

 しかし、橋田氏が考える「妻の役割」は、決して現代の若い女性にとって苦痛なことばかりではない。彼女の提案する「夫婦の格式」を知り、賢くなって、女性に幸せになってほしい、という彼女の温かな視点が見える。たくさんの夫婦を観察し、さまざまなホームドラマを手掛けてきた橋田氏は、彼女の理想とする家族や夫婦のあり方を、「おしん」「おんな太閤記」「渡る世間は鬼ばかり」など数々の人気ドラマに反映させている。そして、それらのヒット作品ができたのは、すべて「業界で実力のある夫の後ろ盾があったから」と最後に述べている。

 西欧文化の影響を受け、伝統的な家族や夫婦のあり方が忘れ去られた日本。離婚件数が激増している今、あらためて夫婦とは何なのかを問い、夫婦の絆を修復する秘訣が書かれている。女性の本音を知りたい男性にもお勧めの書。

(牡丹)

 (08/11/15 12:30)  





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