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海外メディア:大量の農民工の失業に不安の北京

 【大紀元日本2月6日】「新年以降、中国の駅で混乱が発生しなければ、それは危機の発生を意味する。」

 独メディア『シュピーゲル』が用いたこのフレーズは、ユーモアがあり、かつ、哲理的な表現で中国における農民工の問題を言い表している。

 ボイス・オブ・ドイツは、『シュピーゲル』の報道を引用し、次のように述べている。「月曜日、中国農村工作領導小組弁公室主任・鎮錫文が、年明け1日目に、過去数週間で、2000万人の農民工が職を失ったと発表した。政府が165の村で実施した調査によると、農民工1.3億人のうち、失業者の人数が7分の1を占めた。」

 新華社も、製品の輸出が全国の3分の1を占める広東省において、農村から戻る農民工が予測を顕著に下回っていると報じている。

 過去数年間において、工業、不動産業の建設が活況を呈する中で、全国で40%の農地が失われた。よって、失業した農民が農村に戻っても、彼らに農業を継続する術はなく、これが、社会の潜在的な不安定要因を形成する。『シュピーゲル』は次のように述べ、中国政府が、このために社会政策の調整を行うことを注視している。「北京は、社会の動揺を懸念しており、地方政府に、民衆のデモに対する準備を整え、必要な措置をとり、社会の緊張の緩和に注力するよう指示した。胡錦濤主席は、新年に人民解放軍総参謀部の指導者と会見した際、‘絶対の服従’を求め、政・軍の思想は必ず統一し、中央の規定を遵守すべきであるとした。」

 『ドイツヴェレ』は、中国政府が公表した農民工の数について、「慎重に判断すべきである。なぜなら、大多数の農民工は申告を行っておらず、また、労働契約もないことから、統計数字には含まれないからである」、「しかし、中国政府がこの数字を公表したこと自体、北京が、この問題を十分に懸念していることを示している」と述べている。

 また、次のように述べている。「長年にわたって、中国の辺境にある省・区の農民工が、工業の中心へと押し寄せた。苦しい肉体労働に従事し、わずかな賃金を稼ぐ彼らの保障は、経済の盛んな発展であった。いま、輸出の減少により、多くの農民が職を失った。この危機は新たな展開を見せており、おそらく、中国政府は、好景気の時期には実施しなかった措置をとり、社会圧力の緩和をはかることとなる。それは、一定の規定を整備し、何の保障もない農民工が、よりよい社会保障を得ることを支援させることである。これまでのところ、農民工は、せいぜい労働者協会に形式的に加入するだけであり、労働組合や、拘束力のある労働契約、労働者保護のための措置、医療、失業、養老保険は稀にしか見られない。」

 『ベルリナー・ツァイトゥング』は、シティバンク・アジア地区主席エコノミストの黄益平のコメントを引用し、中国が公表した農民工の失業者数は、すでに非常に多くなっており、この数字はまもなく倍増するが、これは、「中国政府にとって、極めて暗澹たる前途である」と述べている。また、次のように述べている。「政府の数字によると、中国では7.5億人が農村で生活しているが、この数字は、EUと米国の人口の総和を上回り、また、農村における労働市場の吸収能力を超えている。過去において、この問題の解決策は、都市、沿海部に余剰労働力を輸出することであった。しかし、一旦、このモデルが有効性を失い、内地において農民工に十分な就業機会を提供できなくなれば、事態をコントロールすることができなくなるであろう。」

 (09/02/06 15:43)  





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