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豪州資源を中共から守れ=オーストラリア富豪、ラッド政権に直言広告

 【大紀元日本6月8日】 ケビン・ラッド政権が中国共産党(中共)政権に近づきすぎたことを直言するため、オーストラリアの富豪イアン・メルロス氏はこのほど、1989年六四天安門事件の虐殺映像を使ったテレビ広告を制作した。6月1日夜、そのCMは放送され、話題を呼んだ。その内容は、オーストラリアの資源を中共の思うままにさせてはならない、というもの。背景には、中国国有企業チャイナルコとオーストラリア資源大手リオ・ティントによる約2兆円に及ぶ提携が今年2月に発表され、中国政府が同企業の実質経営権を握ることに対する危機感があった。今月5日、リオ・ティントは、同業のBHPビリトンを提携先に選び、チャイナルコとの提携は破談になったことが報じられた。

 現地報道によると、メルロス氏は、豪政府が金銭や経済的利益のために中国共産党政権(中共)と親密になりすぎており、中共の人権を踏みにじりながら富を得て大国になろうとしている事実を軽視していると批判した。

 メルロス氏は「人権と政治を混用して論じるなと主張する、勇敢で、人々の尊敬を集めているすべての政治家・企業家諸君へ告げたい。もし諸君が中共政府にもの申すだけで、即時に銃殺隊の前に並ばせられたり(死刑を言い渡されること)、拷問室に入れられたりすれば、そこで(無実である)他の人々の絶叫を耳にすることだろう。そして諸君は、すぐさま自分の立場を改めるに違いない」として、中共政権の人権問題に物言わぬ政府要人や財界人を批判した。

 また同氏は、中国の国営企業チャイナルコ(中国アルミニウム)が、豪企業リオ・ティントの株18%を占めるに至っていることに大きな危機感を持ったため、身をもって意見広告を出したとしている。

 西オーストラリア州知事コーリン・バーネット氏は、同日のテレビ広告に対して、「このような意見広告は、豪州とその最大の輸出市場である「超級強権」との関係を損ねるものだ」と激しく非難した。

 しかしメルロス氏は、この警告を民衆は受け入れるはずだとしている。最大級の眼鏡チェーン店のオーナーである同氏は、20万豪ドル以上(約1560万円以上)の費用をかけて、1週間にわたり、このテレビ広告を流した。同氏は、この意見広告にいくらかかってもその値打ちはあると言い、「もしも、多くのチベット人や法輪功学習者、天安門の学生を殺害したあの中共に与すなら、あるいは、このテレビ広告を見て、我が国の資源戦略を中共に牛耳られてはならないということに気がつかないなら、そんな豪政府は無能という他はない」と厳しく指摘した。

 このようなテレビによる意見広告は、今回が初めてではない。今年3月中旬にも、オーストラリア上院議員で国民党党首のバーナビィ・ジョイス氏は、私的身分で出資し、テレビ広告を出して民衆を鼓舞し、中国のアルミニウム業界に反対するとともに、195億米ドルを英豪鉱業集団リオ・ティントのシェアに投資するよう呼びかけた。ジョイス氏は、オーストラリアの「富の源」である鉱業資本が、まさに外国政府に買い取られそうになっていることを懸念しているという。また同氏は、北京に総本部を置く中国国有企業・五鉱集団が、豪州第3位の資源大手OZミネラルズを買収したことにも反対している。

 これだけではなく、メルロス氏は今年5月上旬にも同類のテレビ広告を出し、南オーストラリア州の無党派上院議員ニック・セネフォン氏から国民党(National Party)党首バーナビィ・ジョイス氏までそろった合同写真を載せて、豪政府が自国の資源を「外国政府」に売り渡すことに反対するよう呼びかけている。

 セネフォン氏の声明によれば、これは単に一つの外国企業による買収ではなく、外国政府による買収であるから、我々も国家として、自国の重要な戦略資源を守らなければならないという。

 この度のテレビ広告が放送される1週間前には、オーストラリアの最大野党が、国家の利益をもって、中国のアルミニウム企業がRio Tintoのシェアに投資することを否決するよう、豪政府に呼びかけている。

 リオ・ティントとの提携は、中共政権による外国企業への出資としては、最大規模になるはずだった。世界的不況による資源価格暴落につけこんだ中共政権の資源獲得戦略は打ち砕かれた。

 
(記者・兪建、翻訳編集・牧、佐藤)


 (09/06/08 06:49)  





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