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【鍼灸治療室】脳梗塞の後遺症

 【大紀元日本7月9日】先日、脳梗塞を罹った60代の女性が、娘さんに勧められて鍼灸治療に来られました。いつも元気にしているこの女性は、ある日突然体調がおかしくなり、自分で救急車を呼びました。病院に行きましたら、脳梗塞と診断され、すぐに入院しました。割合早期に治療を受けたので、重い後遺症は残らず、2週間ほどで退院できましたが、退院後も右半身のだるさがなかなか抜けず、不眠にも悩んでいました。

 この女性は本来、鍼灸治療をあまり信じていませんでしたが、娘さんに勧められて、一度試してみようという気持ちで、治療に来られました。体格は少し太めの女性でした。中医学では「太っている人は痰が多い」という説があり、漢方理論では、脳梗塞には痰にかかわる場合が多いという病理認識があるので、痰を治療するツボ(中脘、豊隆など)と脳循環を改善するツボ(合谷、太衝など)に数カ所鍼をしてそのまま少し休ませて、鍼を抜いて起こしました。すると、患者さんは、「先ほどまでのだるさは全くなく、鍼治療がこんなに効くとは思いませんでした」と不思議そうに話しました。さらに嬉しいことに、鍼治療を受けたその晩、ぐっすり寝られたということでした。もちろん、これで完全に治ったということではなく、ただ、このような即時効果が患者さんの治療意欲に対して、非常に励みになります。

 

鍼灸治療は脳梗塞の後遺症の機能の回復や関連症状の改善、再発の防止などにおいて、いずれも効果が期待できます。中国では、脳梗塞の後遺症に対して、さまざまな治療法の効果を対照して研究した結果、鍼灸治療法が高く評価されており、しかも人々によく利用されています。それに比べると、日本では脳梗塞の後遺症に対する鍼灸治療の良さは、まだあまり知られていないようです。

(藪益舎)

 (09/07/10 00:40)  





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