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吉林省長春にある証券会社(Getty Images)

ジム・ロジャーズ氏、中国株相場は行き過ぎたと警告

 【大紀元日本8月4日】米著名投資家ジム・ロジャーズ氏は最近、中国の株市場の急上昇について、相場が行き過ぎたと警告し、個人投資家に対して中国株投資を手控えたほうがいいと提案した。ロジャーズ氏の発言と同日に、米国ボストンに本社を置くグランサム・メイヨ・オッタルー資産運用会社(GMO)の創設者であるジェレミー・グランサム氏も、中国の株市場に対して憂慮を示した。両者が警告を発して間もなく、7月29日に「中国建築股份有限公司」の上場を受けて、上海総合株価指数は3400と3300の大台を割り、3266・43ポイントで取引を終え、前日比で5%下落した。

中国株市場の急上昇に危険を感じたロジャーズ氏ら

 ロジャーズ氏は7月22日、シンガポールでブルームバーグ社の取材に対して、「去年11月以来中国株を買っていない。(中国株)株価があまりにも急上昇しているため、随時急落する可能性がある」と話した。

 ロジャーズ氏によると、中国上海総合株価指数は昨年65%急落した後、今年1月から現在まで約80%上昇した。しかし、中国ファンダメンタルズに照らして明らかに上昇しすぎたと述べた同氏は、このような急上昇は良くない兆候で、急激な相場調整がありそうで、株価が大幅に崩れる可能性があると言う。

 ロジャーズ氏は、中国株の代わりに、現在、中国の経済成長を維持するための一次産品に投資していると話した。

 一方ブルームバーグによると、ジェレミー・グランサム氏はGMO社のウェブサイトにおいて、同社の中国経済チームの研究を紹介し、中国経済が危険なほど不均衡であり、向こう数四半期において不安定にある公算が大きく、新興国株式市場や個人投資家に大きな打撃を与えるだろうとの懸念を示した。

 統計によると、上海総合株価指数が1月から7月28日までで、約88・84%上昇した。それに対して、主に中国大陸、香港、台湾及びシンガポールの株式市場に投資するファンド、いわゆる大中華型株式ファンドの業績の今年初めから現在までの平均上昇率は50%であった。

 ファンド業界関係者は、中国政府は今年の下半期において再びマクロ経済調整政策を打ち出す可能性があり、その際過熱化した中国株式市場には急激な相場変動が見られるだろうとし、投資家はリスク管理を万全に行い、資産運用の分散化を中心とした投資を行ったほうが良いと提案している。

「中国建築」の上場で今年最大の下げ幅を記録した中国株式市場

 ロジャーズ氏らが警告を発して間もなく、7月29日に「中国建築股份有限公司」の上場を受けて、上海総合株価指数は3400と3300の大台を割り、3266・43ポイントで取引を終え、前日比で5%下落した。また深セン成分指数は13778・58ポイントで終値を付け、前日比で766・06ポイント下落し、下げ幅は5・54%、昨年12月以来中国株式市場における最大の下げ幅となった。

 証券アナリストは、上海と深セン株式市場の大幅な下落に伴い、過熱化した市場が冷静に戻りつつあるため、向こう半年から1年において、中国主要株市場は大幅な相場調整に入ると予測し、投資家に慎重に取引していくよう提案した。

 中国建築股份有限公司は2007年12月に、中国建築総公司、中国石油天然ガス股份有限公司、中国石油化工集団及び宝鋼集団の出資で設立された。今年7月29日の株式上場の前に、1株を4・18元(約58円52銭)の価格で120億株発行し、約500億元(約7000億円)の資金を集めた。

 しかし、同社の株が初めて取引された7月29日当日、発行価格より60%高い1株当たり6・7元(約93円80銭)で取引を開始した。その株価収益率(PER)は82・2倍と極めて割高で、成熟した欧米株式市場が公認する14‐20倍のPERより4倍も高い。これは中国建設に1元投資すれば、82年後に元本が手元に返ってくるという試算になる。

 中国建築が上場する前、市場は株式市場に暴落をもたらし、投資家に巨額な損失を被らせる2番目の「中国石油」になるのではないかと懸念を示した。2007年11月5日、中国石油は上海株式市場に上場した際、発行価格が1株=16元(約224円)だった同社の株は48・6元(約680円40銭)で取引を開始した後下落し続け、2008年9月初め、ついに一時1株=9・7元(約135円80銭)と最安値を付けた。その後、米国発サブプライムローン問題で世界同時株安となり、6124ポイントの高位にあった中国株式市場も急速に1664ポイントに下落し低迷した。そのため、中国石油の株価は現在1株=13元(約182円)から16元(約224円)の間で推移している。

 中国の信達証券研究発展センターの劉景徳氏は、合理的な中国建築の株価は1株=4・5元(約63円)から5・5元(約77円)の間で、この枠を超えれば、資金の少ない個人投資家は取引に参与しないほうがいいと提案した。

(編集報道・張哲)

 (09/08/04 00:26)  





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