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北京で国内の石油パイプラインの地図に見入る中国人見学者。インドやロシアとの領有権問題も、中国への不信感を生む要因の一部(FENG LI/GETTY IMAGES)

「アジアの世紀」をリードするのは、米国=豪シンクタンク報告書
-アジア諸国の中国への不信感は史上最悪-

 【大紀元日本9月19日】今後10年で、中国経済は米国経済を超えると予想されている。しかし、オーストラリアのシンクタンクによる新しい報告書では、アジア地域におけるアメリカの絶大な影響力は衰えることはないと、一般的な見方に反論している。

 オーストラリアの「独立研究センター」(The Center for Independent Studies)が発表した報告書「なぜアメリカが『アジアの世紀』をリードするのか」は、「中国政権の優勢はアメリカを凌ぐ」という有識者の見解に異議を唱えている。同報告書は、米国が防衛に多額の費用を使っているのは事実だが、アジア諸国からの承認・協力を基盤としているため、現状の優勢な立場が維持されると指摘する。

 同報告書の執筆者であるジョン・リー博士は、ワシントンのハドソン研究所で客員研究員を務めている。博士は、アジア諸国が米国に対して親善的な態度をとっている一方、中国政権にはほとんど同盟国が存在しないと指摘し、ABC放送で、中国政権のおぼつかない戦略に言及している。中国は国際条約で認められている国境を承認しない唯一の国であり、ロシア、インド(特に東部)との国境紛争は絶えない。日本、フィリピン、インドネシア、ベトナムとは領有権問題で常にもめている。このため、中国はアジア諸国から敵視され、信頼される超大国になる機会を逃してしまっているという。中国との友好をはかる国は北朝鮮とミャンマーだが、両国とも経済繁栄からはほど遠い状態だ。

 また、同博士は、米国およびオーストラリアを含むアジア諸国の政策決定者が、米中対立を前提にアジア地域の他の国をシャットアウトしてしまうことで、中国をけん制する機会を失う可能性があると語った。このような態度は中国をさらに権力主義に走らせるだけであり、オーストラリアのような国が融和政策をとらざるをえなくなる、と分析している。

 同報告書“Why America will lead the‘Asian Century’”は、The Centre for Independent Studiesのサイトからダウンロード可能。

(記者・SHAR ADAMS、 翻訳編集・鶴田)

 (09/09/19 15:00)  





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